運命の人に手が届かない (ページ25)

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　２５話ページ25

安室さんと交際をはじめて、あれから一ヶ月。

その期間、私達は一度も会っていない。

「ただいま〜」

私の声に反応して、勢いよく走ってくるのはハロ。

ハロに癒やされながら、ふと考える。

安室さん、忙しいのかな・・・。

よくよく考えてみれば、探偵業にポアロでバイト・・・忙しいに決まってるよね。

付き合うことになったから、正式に一緒に住むことも決まって、すっ・・・ごく、楽しみにしてたのに・・・。

帰ってきている様子もないし・・・。

「・・・心配だね、ハロ。」

クゥ〜ンと悲しそうにいうハロを抱えながら、リビングに新しく増えたソファに座りながらため息をついた。

その時だった。

扉の開く音がして、すぐ閉まった・・・と思ったら、大きな音が聞こえた。

何か、大きなものが倒れる音みたいな・・・それこそひと・・・あっ！

あわてて玄関に向かうと、そこにはぐったりしている安室さんが。

「ひどい怪我・・・っ！」

あちこち血だらけで頭が真っ白になる。

　安「あ・・・A・・・。」

意識は一応あるようだが、明らかに危ない状態だ。

「すぐ救急車呼びますから・・・っ！風「降谷さん！！！！」

スマホを手に取った瞬間、勢いよく入ってきたのは安室さんの助手と名乗っていたあの風見さんだった。

　風「あなたはこの前の・・・っ！救急車呼んでいただけますか！？」

「はい！」

そして私はあわてて救急車を呼んだ。

風見さんと救急車に乗り、付き添いをしている中、私はさっきの風見さんの言葉にずっと引っかかっていた。

降谷さん・・・って誰？