新開悠人と姉妹 ��3 ページ32
「Aちゃんて俺のこと好きなのかな」
朝、学校までの道のりで莉沙に聞いてみた。
「なんでお姉ちゃんが悠人なのよ、ナイナイ」
莉沙には笑われた。
「昨日キスしてみたら、めっちゃ赤くなってたからさ」
「マジ！？何してんのよ。お姉ちゃん、高校ん時も彼氏とかいなかったっぽいから
単に初めてで照れただけじゃない？」
ホント姉妹でこうも違うのか…。
「莉沙は隼人くん狙いじゃないんだ〜？」
「そりゃ憧れだけど、ちゃんとした彼氏も欲しいんだもん」
「莉沙は俺にキスされても照れない？」
「ないない、小さい頃からずっと一緒じゃん」
Aちゃんにとっては、俺でも男なんだな。
「でも、Aちゃんのこと彼女にしたら、隼人くんの悔しがる顔見れるかも」
「アンタ、性格悪いよ！」
わかってる。けど、こうでもしないとコンプレックスが押さえられなかった。
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最近夜更かししていたせいで、その日は体調が悪かった。
「部活出ないで早退したほうがいいわね」
保健室の先生に言われた。
熱…上がってる。
「家の人に電話できる？」
電話……両親とも日中は仕事だから電話には出ないし
出ても仕事、抜けてこれないだろうな。
「大丈夫です、タクシーで帰るんで…」
そう言ってふっと、Aちゃんのことを思い出した。
大学の授業、終わってるかな。
Aちゃんの番号に、久しぶりにかけてみた。
「悠人、どうしたの？」
出るの早いな。ヒマなんだな…。
「今学校なんだけど、熱出た」
それだけ言うと、Aちゃんはすぐ迎えに行く、と言ってくれた。
うちの両親が共働きなことも、勿論知っているから
なんにも言わなくてもわかってくれるんだな。
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家まで送り届けてくれたAちゃんは
俺の部屋で俺のことを看病してくれた。
「いいよ…うつるし。寝てるから自分ち戻ったら」
そう言ってもAちゃんは帰らない。
「心配だから…。明日土曜日だし、うつっても平気」
平気じゃないよ…。結構ダルいし体も痛い。
「タオル、変えるね」
オデコのタオルを常に冷たいものに変えてくれる。
「そろそろ、家に戻るね」
Aちゃんが立ち上がったとき
急に寂しくなった。
「い……いかないで…」
側にいてほしい。
なんでかな。弱ってるからかな。
Aちゃんは無言で俺のそばに座った。
「ここにいるからね」
優しい声。安心する。
俺はそのまま、眠りについた。
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みらい(プロフ) - bell☆さん» コメントありがとうございます(*´ー｀*)そういえば新開(隼人)さんの方はまだ書いてなかった！思い浮かんだら書いてみます☆ (2019年4月25日 21時) (
レス) id: ac176d995c (このIDを非表示/違反報告)
bell☆(プロフ) - 色んなシチュでお話が読めてすごく楽しかったです！ 新開さん個人のお話も読んでみたいです(*^^)v (2019年4月18日 22時) (レス) id: 02603f117f (このIDを非表示/違反報告)
未来(プロフ) - Fall ill appleさん» 福富さんのお話の台詞ですかね？笑ってもらえて嬉しい（？）です♪ (2018年9月21日 16時) (レス) id: d3f8aa2276 (このIDを非表示/違反報告)
Fall ill apple(プロフ) - 荒北さんの「やるじゃナーイ！！」に吹き出してしまった…。おネエみたいだったので(笑) すみません。 作品、面白いです！ (2018年9月18日 19時) (レス) id: c31f5fcd9e (このIDを非表示/違反報告)
みらい(プロフ) - 詠琉さん» コメントありがとうございます。悠人くんの話が一番自信がなかったので、そう言ってもらえて本当に嬉しいです！ (2018年3月11日 12時) (レス) id: ac176d995c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みらい | 作成日時：2018年1月15日 13時
