真波山岳と空気な女子 ��2 ページ22
｢あ！五十嵐さーん！おつかれさまっ！｣
真波くんが私に気付いて自転車を止めた。
カッコいい。でも…今はちょっと憎らしい。
｢代わりに出てくれて、ありがとね♪♪｣
眩しくて無邪気な笑顔も今はときめかなくて。
つい涙をこぼしてしまった。
｢え！？え！？どうしたの！？｣
一度流れてしまった涙は、そのまま止め処なく溢れ出す。
｢真波！なに女子泣かせてるんだよ！最低だな！！｣
先輩らしき人が足をとめて真波くんにそう言った。
｢五十嵐さん、どうしたの？なにか嫌なことでもあったの？｣
｢う…う…真波くんのせいなんだから…｣
そう呟いてしまう。
｢俺のせい？俺、何かした？｣
言わずにうつむいていると真波くんの両手で顔を包まれた。
そして涙を、自分のタオルで拭いてくれた。
｢何かしたなら謝るよ。
でも、ワケわかんないから、理由を教えてよ。ね？｣
皆の人気者の真波くんの前で、いきなり泣き出して、文句を言ってしまって
最悪だ私。
なのに彼は真っ直ぐに私を見て優しく問いかけてくれてる。
｢委員会…一人で行ったら先生に怒られた…｣
泣きながらそう言うと、真波くんはぽかんとした。
｢なんだそんなこと｣
｢そんなことってっ…酷い｣
真波くんは曇りのない笑顔でまた頭を撫でてくれた。
｢ごめんごめん。俺なんて怒られるのしょっちゅうだけど
あんまり気にしないからなぁ〜
五十嵐さんは怒られたら泣いちゃうくらい良い子なんだね！｣
真波くんも、悪気はなかったんだろうなぁ…
でも、私には絶対こんな生き方はムリだ。
そんなに周りを気にしないでふわふわと生きていけるの
ちょっと羨ましい。
｢いい子じゃないよ…嫌われたくなくてムリしちゃうだけ…｣
真波くんがあまりにも純粋だから。
本音を言ってしまった。
｢そうなの？じゃあなんかあったら俺にはちゃんと本音言ってね。
嫌な思いさせたくないから｣
真波くんは笑って自転車に乗った。
｢ホントにゴメンね。
今度は一緒に委員会出るから！
またね｣
そう言って手を振って走っていく。
自由奔放で、天真爛漫で。
私には絶対真似できないし
眺めているだけで眩しすぎて目を背けたくなるくらいの人。
なんて…カッコいいんだろうか。
いや、でも私みたいな空気な女が真波くんのことかっこいいだなんて
思うだけで皆にバカにされちゃう。
優しくしてもらえただけ、ありがたいと思おう。
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みらい(プロフ) - bell☆さん» コメントありがとうございます(*´ー｀*)そういえば新開(隼人)さんの方はまだ書いてなかった！思い浮かんだら書いてみます☆ (2019年4月25日 21時) (
レス) id: ac176d995c (このIDを非表示/違反報告)
bell☆(プロフ) - 色んなシチュでお話が読めてすごく楽しかったです！ 新開さん個人のお話も読んでみたいです(*^^)v (2019年4月18日 22時) (レス) id: 02603f117f (このIDを非表示/違反報告)
未来(プロフ) - Fall ill appleさん» 福富さんのお話の台詞ですかね？笑ってもらえて嬉しい（？）です♪ (2018年9月21日 16時) (レス) id: d3f8aa2276 (このIDを非表示/違反報告)
Fall ill apple(プロフ) - 荒北さんの「やるじゃナーイ！！」に吹き出してしまった…。おネエみたいだったので(笑) すみません。 作品、面白いです！ (2018年9月18日 19時) (レス) id: c31f5fcd9e (このIDを非表示/違反報告)
みらい(プロフ) - 詠琉さん» コメントありがとうございます。悠人くんの話が一番自信がなかったので、そう言ってもらえて本当に嬉しいです！ (2018年3月11日 12時) (レス) id: ac176d995c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みらい | 作成日時：2018年1月15日 13時
