【イナイレ】夏色デイズ. 【カゲプロパロ】 (ページ36)

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days5～狩屋の願い～ページ36

狩屋side

今俺の目の前で霧野先輩が死んでしまった。

トラックにひかれそうになっていた俺をかばって…代わりに霧野先輩がはねられた。

だから…ついこう叫んでしまった。

狩屋「こんなの……俺が願った事じゃない！」

俺は…そんな事望んでなかったのに！ただ霧野先輩に生きていてほしかっただけなのに！

いつもいつも…霧野先輩はお節介焼きなんだよ！

このまま俺が死んでしまえば良かったのに…！どうして霧野先輩が死んじゃうんだよォ…！

血まみれになった霧野先輩の前で俺は泣きくずれた。

？「チッ……ったく余計な事しやがってよ」

そこへ霧野先輩に瓜二つなアイツが近づいてきた。

？「しっかし残念だったなお前。なんてたってコイツが勝手な事したせいで、お前の願いは叶わなくなったんだからな」

霧野先輩の顔で馬鹿にしたように嗤うアイツ。

やめてくれよ…霧野先輩の顔でそんな事するのは。

？「何だっけなお前の願い。……あ～そうそう！『先輩に生きていてもらいたい』だっけか？クククこりゃ傑作だな！」

狩屋「五月蠅い五月蠅い！これ以上霧野先輩の姿で喋るな！」

俺が目に涙を溜めながら怒鳴ると、アイツは「お～怖い怖い」と俺から距離を置いた。

？「まあ怒るなっての。いい話があるんだからよ」

狩屋「……何だよそのいい話って」

？「実はな、今のでやっと決まったんだよ。この世界―――『カゲロウデイズ』から出られる奴がな」

狩屋「！？おいそれ誰なんだよ！？」

俺は知りたさからアイツの胸ぐらを掴んで尋ねた。

するとアイツは妖艶な笑みを浮かべ、こう言った。

？「ここから出られるのはな……お前じゃなくて霧野だよ。アイツは『目』を持つ資格があるからな」

霧野先輩がこの世界が出られる…？つまりは…霧野先輩は生きられる！？

狩屋「良かったァ……！」

俺は嬉しさからその場でまた泣き崩れる。

？「ハア？お前馬鹿かよ？お前はここに閉じ込められるんだぞ？」

狩屋「別にいいし！だってそれで……俺の願いが叶うんだからさ」

？「！……そうかよ」

そうこれは俺が願った事。

だから…霧野先輩は俺の分までアッチでちゃんと生きて下さいよ？

何故なら、俺の大好きな先輩だから―――。

ちゃんと言葉にして伝えられなかったけど、今言っておきますね？

　 ―――――霧野先輩、大好きです―――――