【イナイレ】夏色デイズ. 【カゲプロパロ】 (ページ26)

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memory22～アフロディの格闘～ページ26

その頃のアフロディside

亜風炉「ね～ね～霧野くん！次はどこ行こうか？」

霧野「……それ、追いかけられてる今聞くかよ！？」

霧野くんが額に汗を浮かばせながら僕に厳しくツッコむ。

……その通り。僕もそんな事、今聞くべきではないと思う。

でも、そうでもしないとさ。君またあんな顔しちゃうでしょ？

だから僕はこうやって、かなり無茶して君を色んな所に連れまわすんだ。

―――かつて僕が涼野くんに助けられた時のように。

霧野「つ～か、これホントにお前の力か！？」

亜風炉「はは……そうなんだよね～」

ああ、でも流石に涼野くんには同伴してもらった方が良かったかな。

僕の力『目を奪う』、相手の好き嫌い関係なく僕に視線を集められる。

全くと言って、便利ではなく面倒で使いどころもない能力である。

この力は涼野くんの『目を隠す』で打ち消せるんだけど…今回団長である基山くんに内緒で外出しちゃったから、副団長の彼を同伴させるのは無理だろうし。

その結果がこれ。やっぱり人の視線を集めまくって、絶賛逃走中だ。

モブ１「照美ちゃ～んッ！！」

モブ２「サインしてくれよ～ッ！」

亜風炉「え～と！！後でちゃんとするので、今だけは勘弁して～！？」

僕はそう言うと、メカクシ団一足の速い風丸くん並みの速さで走った。

その甲斐あってかなんとか、熱狂的なファンたちから逃れる事が出来た。

まあこんな人気のないとこならきっと大丈夫だ。

亜風炉「ふぅ～……何とか逃げ切れたね。それじゃえっと……君のお友達を探そうか！」

霧野「……もうどうやったって無駄だろ」

亜風炉「ッ！？そんな事！？」

ああまた霧野くんの顔がどんどん曇っていく。

僕はただ少しでも明るい顔になってくれればと思って…色々したのに。

その君が諦めて、下ばかり見てちゃどうしようもないよ？

亜風炉「……絶対大丈夫。きっと必ずまた会えるから。だから……僕と一緒に進もう？」

僕は静かに笑みを浮かべて、霧野くんに自分の手を差し出した。

君と前に進む為に。