【イナイレ】夏色デイズ. 【カゲプロパロ】 (ページ20)

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memory16～とある少年の異変～ページ20

A「何か声……いやこれは思いか？誰かの思いが聞こえてくる」

基山「え？何それ！？」

涼野「本当なのかそれ？それでその思いは何て？」

アタシの発言でテンパる基山と冷静な涼野。

こうして見ると、基山が団長らしくないような。

A「えっと……」

？『何で俺が助かっちゃうんだよ……！？畜生……！』

A「……何で俺が助かっちゃうんだよ、畜生……だそうだ」

涼野「全く意味が分からないな……」

涼野の言う通り、全くといって意味不明である。

南雲「取り敢えずそれ、どこから聞こえるか分かるか？」

南雲のまともな意見に同意し、アタシはその思いが聞こえてくる方向を探る。

場所は……今アタシらがいる公園の入り口！

A「この公園の入り口だ！」

アタシが指さすと、そこにはピンク色の髪を二つに結った奴がいた。

ソイツは顔色が悪く、足取りもフラフラとしていた。

基山「あの子がそうだね！」

鬼道「ていうかアイツ……かなりボロボロだぞ」

不動「確かにな……てかアイツよく歩いていられるな」

風丸「アレ、早く助けた方がいいんじゃないのか？」

涼野「そうだな……」

皆が慌てる中、一人だけ目を見開いていた奴がいた。

神童「何で……どうして霧野が……！？」

ほほぉ…どうやらアイツの事知ってるみたいだな。

A「神童……アンタその口振りからしてアイツを知ってるみたいだな？」

神童「はい……あれは霧野蘭丸。俺の同級生で……俺の幼馴染です」

A「へえ……」

幼馴染……か。

霧野「……クッソォ……！」

神童「……ッ！霧野ォ！！」

基山「ちょ待ってよ！」

駆け出してく神童を追いかけて、アタシらも走り出す。

追いつくと、神童は何やら霧野と話していた。

神童「霧野……一体どうしたんだ！？」

霧野「……神童？何で……お前が」

神童「お前、何でそんなボロボロなんだよ！？何があったんだ！？」

霧野「……ッ！！お前には……関係ない！」

おいおい…ホントに幼馴染かよ？

ホントに幼馴染なら、絶対こんな…殺意こもった目で睨んでこないだろ…。

霧野「チッ……！邪魔すんな―――」

神童「霧野ッ！？」

霧野が体力の限界を迎えたのか、その場に崩れ落ちる。

瞬時にうちのまとも枠である豪炎寺が体を支えて、抱え込む。

A「……なッ！？コイツ……目が！？」

霧野のエメラルドの瞳は…血で濁ったような瞳になっていた。

もう既にこの世界は―――狂いだしていた。