【イナイレ】夏色デイズ. 【カゲプロパロ】 (ページ31)

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memory27～"目を晦ます"～ページ31

アタシらはアジトへの帰路を辿っていた。

涼野の視力が完全に回復したのと、新団員となった霧野の目の特訓のとで、一時帰る事になったのだ。

この時時刻はもう既に八時を回っていて、辺りはネオンランプで照らされ始めていた。

そんな中を涼野の『目を隠す』で姿を見れなくしたアタシらが歩いている。

霧野「ハア……本当にスイマセン……」

涼野「別に気にするな。今では視力も回復したし何よりあれはほとんど事故だ。霧野が気にする事ではないよ」

盛大な溜息を吐く霧野に涼野が優しく声をかける。

確かにあれは事故だった。

そもそもメカクシ団メンバーは霧野に目の能力の事を、詳しく言ってはいなかった。

言ってしまうと霧野が混乱し、能力が暴走してしまう恐れがあるから…らしい。

でもそれじゃなくても今回…能力が発動してしまったからな。こればかりは仕方ない。

神童「それにしても……まさか霧野も目の能力者になるなんてな」

霧野「まあな。でも俺はお前が能力者だったって事に驚いてるよ」

神童「はは……ここまでずっと隠してたからな。凄く大変だったよ」

神童曰く、長年一緒にいる霧野にも目の事は秘密にしていたそうだ。

大切な幼馴染だから…余計な心配をさせたくなかったんだろうな。

アタシにも…そんな奴がいたからな。その気持ちは痛い程分かる。

亜風炉「所で何だけど。霧野くんの能力はこれから何て呼ぶべきなのかな？」

全員「確かに！」

そういや決めてなかったな。というか…目の力って自分たちで決めてたのか。

アタシの『目を見通す』はメカクシ団入団の際、団長の基山が名付けたものだ。

能力の内容をそのまま名前にした安直なものだが、案外気に入ってるアタシがいるんだがな。

A「ん～『視界を奪う力』だもんな」

霧野「そうですね……『目で奪う』とか？」

神童「それじゃアフロディさんと似てしまうぞ？」

アフロディ「じゃあ『目を暗くする』は？」

涼野「それは安直すぎるぞ」

コスモ「あッ！『暗黒眼(ダークアイズ)』はどうでしょう？」←

全員「それは却下」

コスモ「ダニィ！？」←

皆それぞれ意見を出し合うがなかなかこれといったいい案が出ない。

コスモに至っては何か中二病くせえし←

何かいい名前はっと…あ！

A「『目を晦ます』なんてどうだ？ほら何も見えない時、目が眩むって言うし」

全員「賛成！」

こうして霧野の目の力は『目を晦ます』となった。

アタシ…意外とネーミングセンスあるわ←