【名探偵コナン】公安少女は潜水する - 黒鉄の魚影 -

潜水 - 27 ページ27

『………！』

コ「俺は本当に潜水艦を見たんだ！！」




全身ずぶ濡れのままベルツリーホテルに戻ると江戸川くんと阿笠さんが目暮さんと佐藤さんとロビーで話しているのが見えた。
いつも余裕のある江戸川くんが灰原さんの失踪に余裕のない態度を見せる。
いつも大人の前では子供を演じていたのに、だ。
その姿を見て心臓をぎゅっと握られたような気がした。




『……本当ですよ。』

佐「Aさん…！」

目「全身ずぶ濡れじゃないか！すぐに──」




目暮さんの話を最後まで聞かず4人近付き、目暮さんの懐に入っていた折り畳まれた地図を取り机の上に広げた。
『ここ。』と灯台近くの南原千畳岩海岸付近の海を指す




『灯台があるので、付近の防犯カメラに繋いでください。そしたら私達の言っている事が明らかになる。』

目「そうだな…すぐに調べてみよう」




私が出した地図を折りたたみ再び懐へとしまい佐藤さんと防犯カメラの映像を見るためにロビーから立ち去る。
暫く沈黙の時間が流れ、その流れを1人の男が断ち切った




コ「………お前だろ…」

『……』

コ「お前が灰原の居場所を教えたんだろ！お前のせいで灰原は奴等に連れ去られた！！」

阿「落ち着くんじゃ新一」

コ「そうやって黙りか……今すぐ灰原の居場所を教えろ！お前なら知ってんだろ！！」

阿「新一！」




今にも私に掴みかかろうとする江戸川くんを阿笠さんが抑える。




阿「落ち着くんじゃ、彼女はこんなになるまで奴等に対抗した。
それでも哀くんを攫おうとしたと思うのか。彼女も命懸けで哀くんを助けようと、守ろうとしとったじゃろ」




阿笠さんの言葉に少しづつ冷静を取り戻したのか我に返った様な表情を私に向け一点に私を見つめる
眉を潜め、ぐっと唇を噛み締めた。




コ「お、俺……！ごめ『…大丈夫だよコナンくん。』えっ」




江戸川くんの視線に合うようにしゃがみ混み頭を撫でる。





『私が絶対に、灰原さんを救い出す……絶対に。』




ニコリと笑顔を江戸川くんに向け立ち上がる。
『心配しなくていい』それだけを江戸川くんに伝え私は自分の部屋へと向かい、とある人に電話をかけた。

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