27話 ページ27
「A。これあげる。」
『え、今?』
「今だからでしょ。」
『まぁありがとう……ってなんでゆーきもここに居んの?』
「そりゃあ私も浴衣で行くからよ!!」
『行く相手居るんあんた』
「燎教官とだけど?」
『…………え、ちょっと待って……えっ?理解が追いつかないんだけど、えッ??付き合ってんの???』
「あれ?言ってなかったっけ?私燎教官と幼馴染なんよ?」
『ぇ……はぁ?!!』
「産まれた時からお世話になってんのよ。0歳からの幼馴染よ。どうだ羨ましいだろ。」
『衝撃が強すぎる』
「まぁそういうことだから。私はお先〜、早くしないと遅れるよ」
『えっ、ちょッ、これ!』
「頑張れ、A。」
渡された恋愛成就の御守りを見て思わず笑みがこぼれた。
ゆーきらしいな。なんて思いながら簪をスッと刺し姿見鏡を通し全身に視線を向ける。
着崩れなし、化粧も薄くだけどした、覚悟も出来た……。
今日、私は松田に告白の返事をする────
──────
───
─
『松田さんっ、お待たせしましたッ……!』
松「! おう」
『松田さんも浴衣なんですね……凄くお似合いです』
松「……Aもすげぇ似合ってる」
『っはは、ありがとうございますッ……それじゃあ会場行きましょう』
久しぶりに話した松田の声は、変わらずだった
ただ少し、トーンが高いような気もした
似合うと言われただけで、妙に嬉しかった
松「A」
『はい?』
松「そっちじゃなくてこっち」
『え、でも会場……』
松「良いから行くぞ」
『っ…』
会場の方へ歩こうとしていた私の手を掴み、反対方向へと歩いていく松田に……私はただただ黙って後ろを着いて行った…
カランコロンと下駄の音と、虫の鳴く声……私の胸の音だけが響く。
あぁ……やっぱり──なんだ…
286人がお気に入り
「名探偵コナン」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
月見(プロフ) - みらい@マサイさん» はい!末永く!! (1月21日 18時) (レス) id: a8d5a980d3 (このIDを非表示/違反報告)
みらい@マサイ(プロフ) - 桜神さん» 桜神さんだ!自分のペースでしていくので、機会があればお願いします(笑) (1月21日 17時) (レス) id: 98691296bc (このIDを非表示/違反報告)
みらい@マサイ(プロフ) - 月見さん» ありがとうございます!!頑張ってドンドン出していくので永久にお願いします(笑) (1月21日 17時) (レス) id: 98691296bc (このIDを非表示/違反報告)
桜神 - みらい@マサイさん» 完結お疲れ様でした。次のお話も読めたら読ませていただきます。これからも応援してます。 (1月21日 16時) (レス) id: 8b7eb4bb5c (このIDを非表示/違反報告)
月見(プロフ) - 完結おめでとうございます!!とてもキャラクターたちに躍動感があって読んでいてとてもおもしろかったです!!新作など楽しみにしています!! (1月21日 11時) (レス) @page30 id: a8d5a980d3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みらい@マサイ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=mirai1212
作成日時:2024年1月7日 6時