【名探偵コナン】俺より勝る "男は" いない ２

引き分け ３２ ページ13

『大丈夫だよ〜。これくらい』



むしろカッコつけて新一くんを庇って、自分が怪我をした事が気恥ずかしい。
頭を撫でても、大丈夫。だと何度言っても涙を貯めるだけで逆効果。
本心が強がりに見えているのかもしれない……

どうしようか。と悩んでいると新一くんの後ろから腕が伸びてきて乱暴に頭を撫でる



松「こいつが大丈夫だ。つってんだお前のせいじゃない」


新「で、でも俺のせいでお姉さんが怪我したのは事実だろ！！」


松「きっと相手がお前じゃなくてもAは同じ行動を取ってるだろうよ。Aは正義感が誰よりも強くて、考えるより行動するタイプだからな
それに……………Aはきっと、お前が自分を攻める言葉より、"ありがとう" の一言の方が喜ぶ。だろ？A」


『分かりきったように言うね。まあ否定はしないけど……

私が身を呈して君を助けたのは奴らが許せなかったから。
それはきっと新一くんじゃなくても同じ事。
………私はね、子供にトラウマを持って欲しくなくて、そんな子供達を守るために警察官を目指してるんだ

だから、新一くんは私の夢への1歩を手伝ってくれた。

こんなただの打撲なんて痛くも痒くもない。
だから、ありがとう。新一くん…君を助けさせてくれて』



私の言葉に何かを言いたそうにしてしていたがぎゅっと口を閉じてゆっくり頷いた



『さてと……萩原くん。あそこで拘束されてる3人に話は聞けた？』


萩「いや、こいつら中々口割らなくて……」


『そう……じゃああとは任せてくれるかな。伊達くんは横で居て、こいつらが逃げないように』



あとから駆けつけた伊達班長にこいつらがもし逃げても対応できるように傍にいるように頼んだ。
この中じゃ1番力があるからだ。



『萩原くん達は新一くんをお願い。』


萩「無茶…するなよ……」


『もちろん。ひろ達も一緒に行って』


諸「……………A？」


『大丈夫。問題ない』




ひろ達も萩原くんと一緒にここから離れてくれるよう言うと
心配そうにひろに声をかけられた。
それに対して私は笑顔で「大丈夫」と返すも心配そうに見てくるひろに、また大丈夫と声掛けた

きっと今私は、ちゃんと笑えていないんだろう

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