【名探偵コナン】行方不明の同期が男に飼われてた。しかも記憶が無いらしい (ページ34)

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34話 - 騎士の覚悟ページ34

降「それでも…、Aが辛い思いをするのは確実じゃないか……ｯ」

諸「Aが覚悟を決めたのにオレ達がそれを止めるのは違うだろ。」

降「僕は…！それでも僕は……Aにわざわざ辛い思いをしてほしくないんだ…」

諸「…………零。オレは、Aの事が好きだ。勿論それは友情じゃなくて恋愛の意味でだ。」

弱気になってしまった僕に告げられた、景の言葉
俯いていた僕は、その言葉に反応し正面を向いた。
景が僕の腕を掴んだまま視線が合う。

諸「Aの記憶が戻っても戻らなくてもそれは変わらない。」

降「…ｯ……ぁ……………ｯｯ、。」

諸「だからこそ、好きな奴の気持ちに全て応えたい。
Aが辛い思いをする事になっても全力でそれを超える幸せを与えてやる。
辛い記憶も何もかも、忘れられるほどの幸せをAにオレが与える。それぐらいの覚悟がAにもあるようにオレにもある。」

景の真っ直ぐ、揺らぎのない視線に言葉が詰まる

僕には、景程の決意はない……。
今の状況でもAは変わらない。Aの過去を知っている僕と景だからこそ…この決断をしないといけない事は分かってる………

諸「零。お前も覚悟を決めるべきだ。Aとオレが決めたように………それに、弱気なお前は気持ちが悪い！」

降「なｯ…！僕がどれだけ悩んでると思って……ｯ！！」

諸「馬鹿みたいに首を突っ込んで、馬鹿みたいに正論張って……オレが見てきた降谷零は、そんな奴じゃないだろ。」

降「ｯ…………フン"ｯｯ！！」

諸「ン"っ！！？！」

景の手から離れた腕。
両頬を強く平手打ちをした。ジンジンと熱く頬が痛む。が、ジッと真っ直ぐ景に視線を送る。

確かに、景の言う通りだよな…。

降「悪い。僕も、覚悟を決めないとな」

諸「！………それでこそ零だ」

降「ありがとう景、まさか景に分からさせられるとはな」

諸「オレも、皆におんぶだっこのままじゃ…頼りないからな」

降「誰もそう思ってないよ。景」

諸「………零。コナンくんにはオレが組織の情報を話すよ。」

降「……それは景の覚悟か？」

諸「覚悟の1つかな…？」

降「……なら任せた」

諸「あぁ、任された。」

降「明日もう一度2人で話して皆に答えを出そう」

僕の最終結論に景が頷き、今日は解散する事になった。
この結果がどう転がろうと、僕の決意は変わらない

そしてAが全部を思い出した時、あの時伝えれなかった言葉を伝えるよ。

───、と。