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25話 - 面談を始めます ページ25

諸「A。明日になるけど外に出てみようか」

『外?』

諸「うん。もう体も問題無いみたいだし、基本的な事は覚えてくれたからオレ達も安心してAを連れて歩けるからさ」





皆とも普通に接せれるようになった頃、景光くんが唐突な提案をしてきた。
皆と過ごして来て今日で3週間が経った。
数多な事を学び、多分人を救える位の知識は覚えた。ただ、行動に出来るかどうかだけど……

だから、初めて "外" という単語を聞いて心が踊った。

いつかは自分の足で歩いて、色々な物を実際に見てみたい気持ちはずっとあったから
それに、皆とお出かけ出来ることにもワクワクと胸が踊った。





『行ってみたい!』

諸「よし!じゃあそうと決まれば面談を始めようか!」

『…………ん?面談?』

諸「そう。面談!」





何処から出してきたのかレンズの入っていない眼鏡を取り出して耳にかけアーチ部分をクイっと上に上げた。
「少し待ってて」とポケットからスマートフォンを取り出して、どこかに電話をかけ始めた。
景光くんの言う通り大人しく本を読みながら従っていると、電話を終えたのか肩をトントンと叩かれた





諸「じゃあ。Aの面談を始めま〜す。」

『はッ、はいッ…!』

諸「好きな食べ物は何ですか?」

『えっ…?えっと、えっと…。甘い物は好きです…?好き嫌いはない、と…思います』

諸「好きな動物は?」

『……猫…かな…?』

諸「じゃあ、初めて好きになったものはある?」

『え!?あ、あぁ〜……ここ、かも…』

諸「そっか…………じゃあ交代!」

『交代…!?』





理解が追い付けずに困惑していると部屋の扉が開き、萩原くんが中に入ってくる。
景光くんとハイタッチをした後掛けていた眼鏡を渡し今度は萩原くんが眼鏡をかけ私の前へと腰を下ろす。





萩「次は俺からの面談な〜」

『お、お願いします…?』

萩「ど〜も。まずは信号を渡る時は?」

『い、色を識別して青になったら渡ります…!』

萩「欲しい物があったら?」

『ぇあッ、おっ…ぁ……えと…お、おねだり…?』

萩「今はな。次!はぐれない為にすることと言えば!」

『手!手を握ります…!』

萩「よろしい!じゃあ次の人に交代な」





萩原くんが終わったと思いきや、次は松田くんが入ってきてさっきと同じように眼鏡を渡し私の目の前に座った。





松「んじゃ。俺の面談な」

『え、えっと…はい?』





い、いったいなんなんだろ……これ…………

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ネコ枕 - 景光落ち最高です..話も面白くてすごい好きです!! (1月14日 2時) (レス) @page47 id: eb7a4a6b55 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みらい@マサイ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=mirai1212  
作成日時:2023年12月6日 19時

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