【名探偵コナン】行方不明の同期が男に飼われてた。しかも記憶が無いらしい (ページ24)

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24話 - 愛する時ページ24

伊「よ、A」

『あっ、えっと…伊達さん、でしたよね』

伊「昔はAも俺の事班長って呼んでたんだがな」

『……ごめんなさい、私も覚えていなくて…』

伊「いいんだよ。Aが無事だったならそれでな」

四人を眺めながら昔を馴染んだような視線に、私も合わせて視線を送る。
仲つつまじい四人を見ていると、何故か胸に火が灯ったように暖かく感じた…

伊「A」

『はｯ、はいｯ…！』

伊「おかえり。」

『わっ、あっ…ぅｯ…………あ、っ…ありがとう……』

伊「おう。」

伊達という大柄な男性に突如頭を撫でられ、初めてされる感覚にギュッと胸が締め付けられる。

私とはかなり体格差が違う…。
景光君とは違い暖かくて、安心する…
どこか懐かしい…

『…あの、伊達さん』

伊「さんはなくてもいいぞ。」

『え、えっと……じゃあ班長で、いい…？』

伊「！おう。それで、どうかしたのか？A」

『もしかして…彼女とか子供いたりする…？』

伊「…よく分かったな……。実は嫁が居るんだよ。それに双子も腹ん中にな」

『え…ｯ』

伊「あいつらにはまだ言ってねぇから秘密な」

私の耳元でそうつぶやいた後、人差し指を口に当て私の耳元でつぶやいた。
その内容に驚きが隠し切れず顔に出ていたようで、どんな表情をしていたか分からないけれど遠くからバタバタと足音が聞こえ腕をぐいっと引かれたと思いきや視界が真っ黒になった。

「Aに何言ったんだよ班長。」

伊「………さぁな。」

「さぁな、って……」

伊「お前らにはいつか言うから許してくれ」

『んっ……ゔぅ…』

「！Aごめん！大丈夫！？」

『ぷあっ、ううん。大丈夫だよ、景光くん…。班長になにもされてないよ。大丈夫だからね』

諸「……Aが言うならいいけど…」

松「つーか……お前ばっか抱き着いてんじゃねぇよ！」

『わっ…！えっ、ぁえｯ！？ま、松田君…！？』

今度は松田君に腕を引かれあっという間に腕の中へと吸い込まれる。
背後から肩をぎゅっと抱きしめられ動揺が抑えきれず声が上がる
その様子を見た二人が「「お前もだ！」」と声を荒げ私を取り囲むようにし頭上で言い合いが始まった。
そんな様子が心地よくて、楽しくて…気が付けば私の頬は緩んでいた。

初めてだった。
楽しいと思ったのは

初めてだった。
こんなにも誰かを愛おしく思えたのは──────