1話 - 好きな手 ページ1
「────。おいで」
『わぅっ』
「ん、いい子だ」
『んぅ…っ』
じゃらっと首から伸びる鎖が床と擦れ音をあげる。
私は、頭を撫でてくれるこの人が好き。
優しくて…暖かくて……私を大事に扱ってくれるこの人の手が好き。
私は、自分の名前は疎か自分の事を何も知らない。
ご主人曰く、私はご主人の敷地前で大きなワンピースを身にまとって倒れていたらしく、ご主人が私を助けれくれたらしい
色々とご主人に聞かれたけど、どうやら私は記憶を失っているらしい。
自分を医者だと名乗るご主人に身体の隅から隅までを診てもらって外傷は無いらしく病院には行かなくてもいいらしい。
ご主人に拾われてからという物、ご主人は私に良くしてくれた
寝床や
ご主人が言うには、この首輪は愛の証拠なんだって。
外に出た事は無いけど、ご主人が見せてくれた映像には女の人が幸せそうな顔をして男の人に頬を擦り寄せている姿だった。
「────。────。」
『! ごめんなさい!なにっ、ご主人』
「今日は出かけるから、いい子で待て出来るよね。────。」
『うんッ…!待てできるよ…!』
「帰って来たらご褒美あげるからね。」
『いつものあれ…?』
「あぁ」
『私あれ好き…!私 "イイコ" で待ってるねご主人』
「 "イイコ" でね」
頭を撫でていた手が頬に下り顎を撫でる
くいっと顎を上げると首輪を撫で鎖をグイッと引かれ首筋をぺろっと舐められて『んっ』と小さく声が溢れた
唇が離れ頬にキスをされ「行ってくる」と言うご主人に『行ってらっしゃい』と頬を緩めお返しに、と頬にキスを返す。
パタンと扉が閉まり誰も居なくなった部屋にぽつんと残される私。
ご主人は定期的に外にお出かけする、私を置いて
そんな時、私はいい子で待てをする。
ご主人が帰ってきて私に "好き" してくれるように、身を綺麗にする
『早く帰って来ないかな〜…』
ご主人の帰りをワクワクしながら身支度をしていると、部屋の扉がガチャと開く音が聞こえ、ベットの中からモゾモゾと起き上がり扉に視線を向けた
パラッとシーツが私の肌から滑り落ちると同時に寝室の扉が開いた
「……………A…?」
『だれ…?』
見知らぬ人が、片手に何かを持ちながら部屋に入ってきた金色の髪をした男性が居た。
首をこてっと傾けると目が合った。
手から何かを落とし、近づいたと思いきやぎゅっと身体を抱きしめられた
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ネコ枕 - 景光落ち最高です..話も面白くてすごい好きです!! (1月14日 2時) (レス) @page47 id: eb7a4a6b55 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みらい@マサイ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=mirai1212
作成日時:2023年12月6日 19時