妄想0.8秒前《米津玄師》

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米津side

しばらく二人で歩いて、人通りのいい所へ出た。

何だろう、Aちゃんとはさっき初めて会ったばかりなのに｡

ホントにどうしたんだ、俺｡

一緒に帰る？って言ったり、一緒に飲みにいこうって誘ったり。

ああ、なんか答えがまとまんないなぁ

なんて

「…津さん あの…米津さん」

『え…あーごめんごめん、、』

「米津さん、あの…さっきから大丈夫ですか…？」

大丈夫ですか、なんて
俺やっぱどっかおかしかったかな、、、

Aちゃんが心配そうに俺を見てる。

…可愛い…

その…凄くクール系なんだけど、

声が高くって、一見冷めてそうだけど

根は優しい人だなあ

…好き……？

どういう所が？

顔が？

性格が？

でも、俺は一目惚れって言うのがほんとに存在すんのかなって

思ってた｡…けど……

その時くらいは、そういう気分でいたかった。

なんて思ってたら

「米津さん、私もうマンションすぐそこなので…これで｡なんか色々すみませんでした…」

もう、会うことも無くなっちゃうのか…

…あ！あれがあれば！！

俺は決意し、Aちゃんに

『Aちゃん、そ、の…連絡先が欲しい
飲みに行こうって誘った、から』

「あ！はい、LINEとかでいいですか？」

『うん、ありがとう』

連絡先を交換して、

俺はここでAちゃんと別れて、帰ろうとした。


…けど、なんだかまだ帰りたくなくて、

Aちゃんと離れたくなくて、

この気持ちがよく分かんなくて、

なんて思ってたら

Aちゃんが

「連絡先も交換できたので、そろそろ｡
今日はありがとうございました。ではまた」

あ…俺、

本当は

言いたかったんじゃないの？

……今

そう思った瞬間、俺は


『Aちゃん、』


名前を呼んでいた。


「はい？」

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