初恋の絵本 season２ (ページ32)

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第２０話 ① ページ32

夏休み真っ只中。
あたしはほぼ毎日部活をして家に帰ってきて悠太と宿題をしていた。
基本ちひろが来ていたが今日はちひろママと買い物に行くからと来なかった。

悠太「あ、そーいや」

急に悠太が話しかけてくる。
なんだ？と思っていると

悠太「明日、部活休みだからちひろと出かけてくる。」

『おー！デートですか！ラブラブですなー！』

そう言うと悠太は「そんなんじゃねー。」と言い
顔を赤くしながらデコピンしてくる。
だから、結構痛いんだからね。アンタのデコピン。
そう思いながらおでこを擦り悠太を再度見る。

悠太「Aはなんか予定ないのかー？」

『え？ないよー。明日一人で何やろうかなー？』

なんて言いながら腕を上げながら伸びる。
宿題１人でやっといた方がいいかなぁ…。
なんて考えているとケータイが鳴る。
誰かからメールがきたようだ。
ケータイを見るとまさかの忍からで少し鼓動が早くなる。
そんなあたしを見て悠太は不思議そうな顔をしていた。

悠太「誰かからメールか？」

『う、うん。忍から…。』

悠太「ほー。なんだって？」

ニヤニヤしながら聞いてくる悠太。
なーんか腹立つ。
そう思いながらもメールを開く。
見ると【明日は暇か？】というメールだった。

『明日、暇か？って…』

悠太「もしかして、デート？」

『え、まだ決まったわけじゃないけど…』

そう言いながら【暇だよー！】と返信する。
するとすぐに返信がきた。
は、早すぎ！！
とビックリしながらメールを開く。

『…悠太の言う通りだ…』

悠太「え？」

『【明日、オレと出かけないか？】ってきた。』

悠太「やっぱりなー！」

そういいながらニヤニヤしている悠太。
だから、なんか腹立つっ！
そう思いながらもう１度ケータイを見る。
また、あたしが寂しくなるのをわかってた？
だから誘ってくれたの？
などと思いながら【いいよー！行こうっ！】と返信する。
ケータイを机に置き誘われたことが嬉しくて少し笑顔になる。