初恋の絵本 season２ (ページ24)

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第１８話 ② ページ24

体育祭当日

目の前にはかなり気合が入っているプリンス。
まぁ、あたしも気合入ってるんですけどね！
そう思いながらヤンキーみたいな衣装を羽織る。

「いいかぁ、オマエら。やるからにゃあ、死ぬ気でてっぺん取ってこいやぁ！！！」

「「おっす！！」」

応援団のやり取りを見ながら笑いながら
あたしは１００ｍ走の為に準備運動をし始める。
隣にいた爽歌ちゃんが緊張していたようだったので話しかける。

『爽歌ちゃん？大丈夫？』

爽歌「き、緊張しちゃって…足遅いのに…」

輝「じゃあ、いつもみたいに役になりきってみたらどうだー？」

『それいいかもー！【私は天才ランナー】的な！』

輝「そうしたら早く走れっかもよ！」

『うんうん！さ、頑張ろー！』

そう言って爽歌ちゃんの背中を押しながらコースへ向かう。
その時忍に話しかけられ足を止める。

忍「が、頑張れよ。A。」

『おーう！まっかせろー！』

そう言って片手を上にあげて気合入ってるアピールをする。
すると忍は笑顔を見せてくれた。
よーし！頑張るぞー！
そう思いながら自分のレーン立つ。
隣にいる爽歌ちゃんは役に入り込んでいるようだった。

「位置について、よーい！」

パーンッ

ピストルが鳴った合図であたしは走り出す。
２人くらい前にいたがすぐ抜かしあたしは１位だった。

『いえーい！どーだっ！！』

そう言ってクラスのみんなが待っている所へ戻る。

「すごい！Aちゃん！」

などと褒められて嬉しくなっていると忍が横に来る。

『１位でした！』

笑顔で忍にピースサインをしながら言う。
すると忍が頭をポンポンして自分もコートへ向かって行った。

『し、忍も！頑張れ！１位取ってきてよね！』

そう言うとこちらを少し見て片手をあげていた。
そしてちゃんと１位を取ってきた忍。
満足そうに笑いながら帰ってきた忍とハイタッチをして笑い合った。