不良少女の行き先は“暗殺教室”でした。【暗殺教室】 (ページ19)

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2章ページ19

私は剣を隠し持ち、教室へ向かった。

教室に入る前に誰もいないことを確認した後、さっき貰った“銃弾”を一日の中で一回は使う小さな箱に入れ、反射をしない透明な糸を張る。

こんなのであの先生が引っかかるとは思わない。
これは腕試しだ。私のじゃなくて、あのセンセイの。

だから、多めに数カ所罠をかけておいた。罠は多いほど気づかれやすいから多少抑えめのできる限りの数で。

「おっはよー！って誰もいないじゃん！」

金髪のハーフみたいに綺麗な子が私以外誰もいない教室に挨拶をし、静けさに気づいてから一人ツッコミを即座にするという神業を極わずかの間にして見せた。

「……おはようございます」

挨拶をしていいのかわからず、控えめに言ってしまった。
それでも私の声に気づいてくれた彼女は笑顔を浮かべてこちらを見てくれる。

「おはよ！って、誰？！」

笑顔からの驚きの顔がなんとも言えない。この人は嘘があまり上手ではなさそうだと思った。何か企んでいても顔に出やすそうだ。

「今日からここに通うことになった“野崎A”です。よろしくお願いします」

「私は“中村りお”！呼び方はなんでもOK！こちらこそよろしくね！」

「じゃあ……りおちゃんで、いいですか？」
「もちろん！A！」

なんか、こうやって女の子と二人で話すの……久しぶりかもしれない。