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「やっぱり足やったかな……」
0P仮想敵を蹴り飛ばした右足が痛む。あの時は青あざ程度だと思ってたんだけど、恐らく捻ったのだろう。歩く度にズキズキと主張してくる。
湿布うちにあったかしら。買って帰るべきか悩むな。
「オイ」
「医者に行く程でも無いし……」
庇いつつ帰れるかな。
「てめェ何回シカトするつもりだよ」
頭上から降ってくる声には聞き覚えがあった。
爆豪も会場から帰る途中らしい。
「ああ、お疲れ」
「疲れてねぇわ一緒にすんな」
そういう挨拶だわ挨拶。どんだけプライド高いんだ。
「それは失礼」
用事があるわけでも無さそうだし、このままスルーして帰っていいかな。帰り道ほぼ同じだけど。
「っ……」
やば、想像以上に足が痛い。何で今更……実は緊張してたとか？ いやないわ。恐らく個性が切れたんだ。やっぱりあの人数に否定されると適当な身体強化でも結構長く保つ。
丁度いいところにベンチのある公園を発見する。うん、少し休んだら良くなるかもしれない。休もう。
迷いなく回れ右して公園に入った。
「入りたかったんだけどなぁ」
「どこ行くつもりだよてめェは」
後ろから肩を掴まれる。デジャヴ。
「ベンチに座ろうかなって」
「ハァ？ 何のためにだよ」
やけに突っかかってくるな。
「もう年だからね。ちょっと疲れちゃったーなんて」
はは、年だからとか私が言ってもシャレにならない。
「あ？ てめェ何足引きずってんだよ」
よりによって彼に気付かれたか。いやまあ、さすがにバレるよね引きずってたら。私が逆の立場でもどうしたの、とか聞くだろうし。
「ちょっと気合い入れすぎて捻ったんだと思う」
「ハッ……だっせぇ」
予想通り馬鹿にされた。わかってはいたけどそれでも気分は良くない。
まったく、彼は人を見下すことしか出来ないのだろうか。そんなんだから誘拐されるんだ。なんてこと言っても信じてもらえないだろうけどね！
ん……信じてもらえない？
いいこと考えた。
「こういう時手を翳すだけで治ったら楽だよね」
「何アホなこと言ってんだ」
そう返ってきた瞬間に患部にへ手を翳す。すると、先程まで主張してきた痛みがすぅっと引いていった。
「……お陰で治ったわ」
ありがとう、と言って公園の入り口から離れ、また家路につく。
爆豪は後ろで唖然としていた。
こういう使い方も……アリか。
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nasamakuo48(プロフ) - はじめまして。とても面白い作品で一気に読んでしまいました。こんな感じで感想等を投稿するのが始めてなので、ど書けば良いのかわからず申し訳ありません。これからも、無理のないペースで新しい作品やストーリーの続きを拝見させていただくのを楽しみにしています。 (2017年9月27日 18時) (
レス) id: 6cec3e37ea (このIDを非表示/違反報告)
廿楽(プロフ) - 紫原 舞雪 @ペアネ中 兎化さん» コメントありがとうございます。フォントは、春夏秋冬PBBをTAKAYA様よりお借りしております。 (2017年8月11日 18時) (レス) id: aa9f0c2ea2 (このIDを非表示/違反報告)
紫原 舞雪 @ペアネ中 兎化(プロフ) - とても面白くて素敵な作品ですね！これからも投稿頑張って下さい！ 質問なんですが、この作品の文字のフォントは何を使っているんですか？教えて頂けると幸いです。 (2017年8月11日 13時) (レス) id: 4dbed81eb1 (このIDを非表示/違反報告)
廿楽(プロフ) - 瑞稀さん» 個性の描写が表現できているようで嬉しいです。ありがとうございます！ (2017年8月6日 18時) (レス) id: 8c5fbde7f2 (このIDを非表示/違反報告)
廿楽(プロフ) - かさかさスライムさん» ありがとうございます……恐れ多いです……！頑張りますね。 (2017年8月6日 18時) (レス) id: 8c5fbde7f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：廿楽
| 作成日時：2017年7月31日 1時
