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「ハイスタートー！」
突然のアナウンスで反射的に足が前に出る。私も1回目は周りの人と同様に驚いた。でもそんなのわかっていれば怖くない。
仮想敵の溜まり場にいち早く到着し、倒していく。
3Pは何回か攻撃しなきゃだけど、1,2Pはほぼ一撃で倒せる。よかった、これなら体力の心配は無さそう。このまま10分間上手くやれるだろう。
残り5分を切ったところで、この近辺の仮想敵を全滅させた。
「次はっ……！」
音のする方へ向かい、蹴っては叩いて叩いては蹴ってで殲滅していく。ここまで上手くいくといっそ楽しいわ。
残り2分を切り、75P目を獲得したところで地鳴りに気づく。
恐る恐る上を見上げると、0P仮想敵が無機質に私を覗き込んでいた。
しまった……ポイント稼ぐことを考えていて、仮想敵追っかけてばかりいたから、抜けてた。
慌てるな、背中を見せたら攻撃される。
私は今強い。大丈夫、あわよくば倒す。
ポイントは稼いだ。じゃあこいつに挑戦くらいしても罰は当たらないだろう。
「さすがに大きいな……」
勝負は次、0Pの腕が私を狙って地面まで下がった時だ。
「……来た！」
一気に駆け上がり、顔に当たる部分の前へ飛ぶ。その勢いを活かして思いっきり蹴り上げた。
硬いものを蹴ったのだから、当然足が痛む。ここは我慢。そのまま着地して0Pの足下を蹴り飛ばす。
私が無理に壊す必要はない。バランスを崩させて倒す。こんなに大きいのだから、大小様々な建物が並ぶ市街地で倒れただけでも自分の重みで多少ダメージがあるはずだ。
轟音に備えて耳を塞ぐ……が、掌を通して聴こえたのは試験終了の合図だった。
前を見れば、0P仮想敵は何とか立て直した姿勢で停止していた。
「あと一撃……足りなかった」
過信しすぎてたかな。思っていたより高性能だった。さすがに国立の試験に使われるだけある。
「あんた、怪我してないかい？」
小柄で可愛らしい妙齢女性……リカバリーガールがやってきた。大丈夫です、と答えたらハリボーのグミを渡された。その甘さが沁みるようだった。
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nasamakuo48(プロフ) - はじめまして。とても面白い作品で一気に読んでしまいました。こんな感じで感想等を投稿するのが始めてなので、ど書けば良いのかわからず申し訳ありません。これからも、無理のないペースで新しい作品やストーリーの続きを拝見させていただくのを楽しみにしています。 (2017年9月27日 18時) (
レス) id: 6cec3e37ea (このIDを非表示/違反報告)
廿楽(プロフ) - 紫原 舞雪 @ペアネ中 兎化さん» コメントありがとうございます。フォントは、春夏秋冬PBBをTAKAYA様よりお借りしております。 (2017年8月11日 18時) (レス) id: aa9f0c2ea2 (このIDを非表示/違反報告)
紫原 舞雪 @ペアネ中 兎化(プロフ) - とても面白くて素敵な作品ですね！これからも投稿頑張って下さい！ 質問なんですが、この作品の文字のフォントは何を使っているんですか？教えて頂けると幸いです。 (2017年8月11日 13時) (レス) id: 4dbed81eb1 (このIDを非表示/違反報告)
廿楽(プロフ) - 瑞稀さん» 個性の描写が表現できているようで嬉しいです。ありがとうございます！ (2017年8月6日 18時) (レス) id: 8c5fbde7f2 (このIDを非表示/違反報告)
廿楽(プロフ) - かさかさスライムさん» ありがとうございます……恐れ多いです……！頑張りますね。 (2017年8月6日 18時) (レス) id: 8c5fbde7f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：廿楽
| 作成日時：2017年7月31日 1時
