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「
階段への曲がり角に差し掛かったところで、奇襲にあった。
「っぶな！」
「退いてろ」
パキン、と音を立てて常闇君の元へ氷が走る。
「単純な……！」
尚も黒影は動いている。やっぱり本体の足下だけを凍らせたのでは、黒影を完全に抑えることは不可能か。
「轟君ちょっと任せてほしい。黒影を抑える方法が思いついた」
「は、おい待て」
常闇君は轟君よりやりやすそうだと踏んだ故の行動だ。
「お前の個性では黒影を抑える事が出来るとは思えない」
「うん、無理だけどさー常闇君、今日はいい天気じゃない？」
「……それがどうした」
私、知ってるんだよね。何回もテレビで見てきたから。常闇君の黒影が、光に弱いってこと。
「もしこの建物が今すぐガラス張りなったら、この中はお日様によって照らされちゃうね？」
「戯言を……！」
「轟君、目を閉じて！」
瞬間、辺りが明るくなる。
いや、眩しい。想像以上に眩しい。思わず手で日よけを作る。
「ぐ、何故……！ 黒影！！」
狙い通り黒影は涙目になって萎んでいる。ええ、よく晴れた日中に、ガラス張りの室内じゃー太陽光が眩しいに決まっているよね。
「とりあえず常闇君捕獲ね」
テープを巻き付ける。後は3階の百か。残り10分も無いし、バリケードをどうするか考えなければいけない。さっさと行かなきゃ。
「あ、轟君もういいよ」
「っ……何があった」
ああうん、そりゃ驚くよね。突然建物がガラス張りにリフォームされてたり、ヘラヘラ笑ったやつが常闇君確保してたりしたら。
「時間も時間だし後で。3階に急ごう」
呆気にとられる轟君を差し置いて階段を上る。今ので新しいデータが取れたので私は上機嫌だ。
そして3階奥部屋、扉の前に到達した。向こうの様子が見えるんだけど、まずドアがバリケード、そして核の周りにもバリケード。
時間内に核のバリケードを突破するのはキツいか。
「向こうどうなってる」
後ろから急に轟君の声がして肩が跳ねた。
さて、氷の個性使っても恐らくどうにもならないな。扉を開けなきゃ。扉は扉でガラスと言っても分厚いし、壊そうにも破片が危険だ。
「熱で溶かそう、よし轟君任せた」
「……断る」
ああ、もう……マジで2度と組みたくない。
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nasamakuo48(プロフ) - はじめまして。とても面白い作品で一気に読んでしまいました。こんな感じで感想等を投稿するのが始めてなので、ど書けば良いのかわからず申し訳ありません。これからも、無理のないペースで新しい作品やストーリーの続きを拝見させていただくのを楽しみにしています。 (2017年9月27日 18時) (
レス) id: 6cec3e37ea (このIDを非表示/違反報告)
廿楽(プロフ) - 紫原 舞雪 @ペアネ中 兎化さん» コメントありがとうございます。フォントは、春夏秋冬PBBをTAKAYA様よりお借りしております。 (2017年8月11日 18時) (レス) id: aa9f0c2ea2 (このIDを非表示/違反報告)
紫原 舞雪 @ペアネ中 兎化(プロフ) - とても面白くて素敵な作品ですね！これからも投稿頑張って下さい！ 質問なんですが、この作品の文字のフォントは何を使っているんですか？教えて頂けると幸いです。 (2017年8月11日 13時) (レス) id: 4dbed81eb1 (このIDを非表示/違反報告)
廿楽(プロフ) - 瑞稀さん» 個性の描写が表現できているようで嬉しいです。ありがとうございます！ (2017年8月6日 18時) (レス) id: 8c5fbde7f2 (このIDを非表示/違反報告)
廿楽(プロフ) - かさかさスライムさん» ありがとうございます……恐れ多いです……！頑張りますね。 (2017年8月6日 18時) (レス) id: 8c5fbde7f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：廿楽
| 作成日時：2017年7月31日 1時
