みらくるがーる、

頼れる背中 De25 ページ3

只今夜の10時でございます。

チームの皆が帰って行く中に1人だけ、
室内練習場へ向かう姿を見つけてしまった。

だから私も練習というかなんというか、
何故か少し興味が湧いてきて、
少しだけロッカーで休憩してからその辺にあった
バットを掴んで室内練習場へと向かった。




『…つっつごーさん！！』


25「うわっびびった！…Aか。
何やねんお前こんな時間まで何してんねん」


『その言葉そっくりそのままお返ししますね』


25「…見たら分かるやろ、」


『ちなみに私も同じ答えです』



25「の割には手にバットしか持ってへんけど？
しかもそれバウ(嶺井)のバット」


『え？あ、え、っと、借りたんですよ、
バウさんのバット。
いい感じだから少し借りて良いですかーって…』



25「……」


『……』



25「…お前なぁ、目的を正直に言わんと
明日からずっと円陣任せるぞ？」


『うわ、職権乱用』


25「うっさいわ」


『いや、だからそのー、、
筒香さんの車で家まで送って欲しいなと、、』


25「……明日から円陣決まりな」


『ひえええ嘘です冗談です』


25「じゃあ何や」


『筒香さん調子出てきたじゃないですか、』


25「…」




『だからどんな練習してるのかなって。
私もいつの日か絶対に調子を落とす日がくる。
でもいつかは筒香さんみたいに
また復活しないといけない。
今までそういう状況が無かったからいざ調子が
落ちた時のことを考えると不安なんです。
考えたくなくても、考えてしまう』



25「…何やそんなことか」


『え？』


25「調子落ちてきたんならその時はその時や」


『…そうなんですか、』


25「今までやってきたことが通用しなくなったん
やったら、やり方を変えてみたらいい。
俺も色んな人から聞いて今までやってきたからな。
このチームにも教えてくれる人はいっぱいおる。」


『……』


25「大事なんはその状況を楽しむことやぞ？
調子を落としたからこそ学べることも
いっぱいあるから、刺激になる。
まぁ調子落とさんことに越したことは無いけどな」


『……やっぱ凄いですね筒香さん』


25「おーやっとわかったか」


『…前言撤回』


25「話してた分の貴重な練習時間返せ」


『いくら相手が日本の4番でもそれだけは無理です』


25「……今から素振り100回したら帰るぞ」


『送って頂けるんですか？？やった！やります！』




25(ほんまこいつだけは昔から手が焼ける…)



根は凄く優しい筒香キャプテン。
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20190704

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