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episode３２ ページ35
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元から捻挫持ちな私は、よくベースを蹴る時に少し痛めたりしてしまったりしていた。
だが学生時代とは違って治りが遅くなってしまっているのが難点。
仲間に心配はかけまいと、試合が終わって早々に私はベンチからはけた。
自動販売機に飲み物を買いに行こうと歩いていた時だった。
後ろから誰かの声が聞こえる。
「おい、大丈夫か？」
自分のベンチに気を遣うあまり、相手側ベンチからの視線など気にしていなかった。
『登坂さんっ！！
大丈夫です、心配いりません。
この通り。普通に歩けてますので！』
歩いてみせると、言っていることとは裏腹に顔を顰めてしまう。
「全然大丈夫じゃねーよ！
ほら、肩つかまって。医務室行くぞ」
登坂さんはすごくいい匂いがした。
そして、Barで私に見せてくれた優しい顔をしていた。
続く (更新停止中)
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作者名：さえ | 作成日時：2019年5月26日 10時
