episode25 ページ28
.
.
.
休日の時間の流れは残酷なほどに早い。
ほんの瞬く間に過ぎ去ってしまう。
『れ〜お!おはよー』
「おう。」
佐野玲於。
私たちと同じ総務課で、同い年。
口が達者で頭の回転の速いからちょっとむかつく時もあるけど、やる時はやってくれる...と思ってる。
そもそも。普通の会社であれば男性は少ないであろう総務課に、うちの会社は男女関係なく配属されてくる。だから特段男女比の差はさほど大きくない。
『今日は?おやつ持ってる??』
これが私の日常。
朝出勤したらまずは会社のロビーで玲於を捕まえて、本日分のおやつをたかることから私の仕事は始まる。
ども、高確率...いや、ほぼ100%の確率で持ってきてくれるから内心とっても助かってる。それも私の好みをどストライクで捉えてくるから驚く。
「なんなんだよお前、毎日毎日!
自分のおやつくらい自分で買って来いよ。コンビニすぐそこだろ?」
とか言いながら、いつの全部私にくれちゃう。
ツンデレだけど優しいところもある。
そんな私たちのやり取りを見ていたようで、
「おはよう、仲がいいな2人とも。
元気とフレッシュさがあって結構。」
と、登坂さん。
ここぞとばかりに2人で声を張り上げる。
『「仲良くないです!!!!!」』
「ははっ。息ぴったりじゃねーか!」
そう言いながら歩いて行ってしまった。
72人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:さえ | 作成日時:2019年5月26日 10時