ミラキュラス 私のパリ生活【続編】

第７０章 ページ21

食堂でご飯をトレーに乗せていると、マリネットはアルヤにリラのことを説明していた。

リラはみんなに食事を運ばせている。
捻挫して取れないらしいが、一つずつ持って行けばいいと思ってしまった…
私が間違っているのだろうか？

一人でご飯を食べようと先に席に移動する。

マリネットはニノとアルヤを捕まえて話をしているがリラのことが通じるのだろうか

彼らはリラをいい子だと思っているから悪い方を言ったところで簡単には信じてもらえないと思う。

第一印象によってその後の関係だとかも変わってくる。
もっと最初に嘘を暴いて証拠も出せれば信じてくれたかもしれない。

突然、マリネットがリラに何かを投げた。

するとリラは普通にそれを捻挫したと言っていた手でキャッチ。

「なんだ動くじゃん…」

私は一人でそうつぶやきご飯を食べる。

リラは言い訳し、目に入らないようにマックスを助けたのなんて言っていたが
そもそもマックスはメガネをしているからケガをすることはない。
メガネを貫通するというなら話は別かもしれないが
銃弾じゃあるまいし貫通なんてものはない。

私は食べ終わるとすぐに食堂を後にした。

ここにいると気分が悪い。
食堂を出てベンチで座って休むことにする。

彼女の嘘つきはどうにかならないのだろうか。
一気に嘘がバレた時のリスクを考えてやっているのだろうか。
友達が欲しいのならば、普通にありのままでしたらいいのにと思う。

話を盛らなくてもそのひとにはすごいものがあるはず。
人によって才能もできるできないも全く違うからこそ、その人ができたらすごいなと思うのが当たり前だとは思うが…

彼女はどうしてあんなことばかり言うのだろう。
可哀想だと思われて友達を無理矢理作ろうとしているのか
それとも友達の作り方がわからないとか…？

きっと彼女は寂しいのだろう。
だから嘘をつくんだ、そう思っとこう。

…いやこうでもしないと彼女の事を本当に嫌いになりそうだ。

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