検索窓
今日:15 hit、昨日:10 hit、合計:318,479 hit

7ー8 ページ36

<四宮side>



小「ももちゃんまたね」


『またいつでも遊びに来てくださいね』




小松さんと藤原が患者さんを見送っていた。
にこにこしながら手を振る藤原。






小「おっ、しのりん!」







いつの間にか振り返っていた小松さんが大きな声で呼んだ。
そのせいで周りの人達が振り向く。




「ちっ」




文句を言ってやろうと近付けば藤原を盾にする小松さん。





小「じゃっ!私次講習あるからっ!じゃねっ!」


『え、え!ちょっと!小松さん?!』





焦る藤原を置いて小松さんは逃げた。
立ち尽くす藤原を見れば見事な苦笑い。





四「人前であの呼び方はやめろって言っとけ」


『自分で言ってくださっ、むぅ、ひゃい、しゅいましぇん』




話の途中ポケットから左手を出して両方のほっぺを掴んでやった。
もちろんこいつが悪いわけじゃないのは分かってるが。
必然的につき出す唇に不覚にも可愛いと感じてしまい、舌打ちをする。

しょんぼりしながらも自分の頬を撫でる藤原。







『でも小松さんいつも元気ですよね。さっきのお母さん、子供が生まれて幸せだけどこの先子育て不安だって言ってました。だから元気よく送り出そう!って』





隣を歩きながらゆっくりと話始めた。
確かに小松さんはいつも元気だ。
小松さんの笑顔は魔法みたいだ、そう言い出した藤原にお前の笑顔の方が…なんて言えるはずがない。






『皆不安なんですよね、入院してるお母さんも退院するお母さんも。小松さん見てて思いました。私ちゃんとお母さん達に寄り添えてますかね?』






さっきまで笑顔とは裏腹に力なくへにゃりと笑う。
無理して笑ってるのがバレバレだ。







「それよりもまず、自分の事を考えろ」


『え?』


「産科医としてじゃなく」





一人の人間として。
ちゃんと自分の命と向き合え。









お前が笑わなきゃ、面白くないだろ。








『ふふっ、四宮先生怖い顔。四宮先生笑ったら絶対格好いいのに』








「ばかかお前は…」




分かってるのか分かってないのか、話を逸らして前を歩く藤原の背中をただ見つめて嘆いた。

7ー9→←7ー7



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (121 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
372人がお気に入り
設定タグ:コウノドリ , ドラマ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

憂留 - いえいえ!そうですよね…(涙) ; _ ; はい!頑張って下さい!!!^^ (2017年12月4日 19時) (レス) id: 8e3fd0612f (このIDを非表示/違反報告)
mama(プロフ) - 憂留さん» ありがとうございます!どんどんいなくなっちゃう泣 8話、白川先生頑張りますね! (2017年12月4日 18時) (レス) id: 6e2a5ac941 (このIDを非表示/違反報告)
憂留 - お疲れ様ですゝ 白川先生が〜 ; ; でも決意がかっこよかった…♪ 次も頑張ってくださ〜い♪♪^^ (2017年12月4日 17時) (レス) id: 8e3fd0612f (このIDを非表示/違反報告)
憂留 - うんうん!そーですね! 明日見ます!うわーーーい↑!!!!!楽しみにしてます!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! (2017年12月1日 22時) (レス) id: 8e3fd0612f (このIDを非表示/違反報告)
mama(プロフ) - 憂留さん» 今日は白川先生の回ですね!8話はがっつり絡めるかもしれないです!笑 (2017年12月1日 20時) (レス) id: 6e2a5ac941 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:mama | 作成日時:2017年11月9日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。