ｺｳﾉﾄﾞﾘ2ｰ小さな命ｰ(2)

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楽しい休憩時間も終わりﾅｰｽｾﾝﾀｰで仕事をしていると電話がなった。



『はい。産科です。はい。え…はい。受け入れます』



電話を切ると同時に鴻鳥先生が近付いてきた。
慌ただしくなるﾅｰｽｾﾝﾀｰに加江ちゃんも反応する。




鴻「緊急搬送？」


『肺水腫で呼吸状態が悪いそうです。血圧は上が180』


鴻「180?!Nにすぐ連絡して」


沙「はいっ」


『週数35週、切迫の為子宮収縮抑制剤を使用中の初産です』


下「35週、切迫…」


『…こはる産婦人科から、運ばれてきます』





私の言葉に加江ちゃんは勢いよく顔をあげた。
私は真っ直ぐ加江ちゃんの目を見た。
言わなくても伝わったみたいだ。

ﾅｰｽｾﾝﾀｰを勢いよく飛び出した加江ちゃん。
私と鴻鳥先生も急いで搬入口に向かった。








加「おいっ」



搬入口で待機していると救命が走ってきた。



下「救命がなんで」


加「今連絡があったんだよ。救急車内でｱﾚｽﾄ」


『ｱﾚｽﾄ?!』



救急車がやって来た。
ﾄﾗﾝｸが開き、加瀬先生が乗り込んだ。



下「神谷さん！神谷さんっ！」


加「鴻鳥先生、先に行ってくれ」


鴻「まなみちゃん、下屋行くよっ」


『はいっ』



加江ちゃんはいまだに神谷さんの傍で呼び掛けている。



『加江ちゃん！』


鴻「まなみちゃん行って、下屋！下屋行くよ！お母さんも赤ちゃんも助けるよっ！」


下「っ、はい！」









『院内の血液確保して下さい！』


ﾅ「はいっ」







手術室で指示を出すとすぐに二人は入ってきた。
その後ろから白川先生達も入ってくる。



白「どういう状況？」



白川先生は手袋をはめながら加江ちゃんに聞くが加江ちゃんには聞こえていなかった。



『神谷さん、ｱﾚｽﾄ』



代わりに答えるとまじかよ…と小さく返ってきた。




加「ｱﾚｽﾄだ、手術台に移すぞー！」




慌ただしくｽﾄﾚｯﾁｬｰが運ばれてきた。
ﾓﾆﾀｰが付けられ挿管されていく。




加「鴻鳥先生、これって」


鴻「甲状腺ｸﾘｰｾﾞの可能性が」


『甲状腺…』


下「鴻鳥先生…私っ、あのっ！」




加江ちゃんは何かを訴えているけど周りは慌ただしく動いている。



助「心拍戻りません！」


加「ｱﾄﾞﾚﾅﾘﾝ投与！」


『鴻鳥先生』


鴻「うん。加瀬先生、死戦期帝王切開します」


加「よし、分娩させて母体への血流を回復させるぞ」


下「鴻鳥先生っ！」


鴻「下屋話は後だ！赤ちゃん1分でだすよ！」

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