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「おい、セイヤ」


『……なに、どうした?』


「ちょっと付き合え」


『は?嫌だ……ぃたっ、ちょっ!髪掴むなって!分かったから!』




『……で?何すればいい?』


「シュート練習したい。だから俺にパスしろ。」


『本当に自分勝手だな。まぁ、パスぐらいならいいけどさ。…そんな上手くないけど。』


「それでもいい。ほら、さっさとやるぞ。」


『はいはい、仰せのままに。』




『……おーい、』


「……」


『おーい、!』


「……」


『……(無言でカイザーにボールを蹴る図)』

ドンッ

「いでっ!なんだよ!」


『お前がいくら呼んでも反応しないからボール蹴ったんだよ!』


「それはお前の声が小さいからだ!というか、もう少し方法を考えろ!」


『っ、はぁ〜……もういい。お前を心配した俺が馬鹿だった。スポドリと軽食ここに置いとくから、自分で食え。俺は父さんの手伝いしてくる。』


「なんなんだ、あいつ……ちょうどスポドリ飲みたかったからいいか。軽食も食ってやろう。」


パサッ

「……ん?なにか紙が挟まってるな。」


『練習のしすぎだ。少しは休めバカイザー。』


「……はっ、ちょっとは良い奴じゃねえか。」




「本当に、日本に帰るのか。」


『空港まで来ておいてそれ言うか?……本当に帰るよ。』


「……そうか。」


『何だよ、俺が居なくなるのが寂しいのか?カイザーくん♪』


「そんな訳ないだろう。お前だって、大好きなカイザー様が居なくなって飛行機の中で泣くんじゃないのか?」


『だから俺はお前のことが好きじゃないと何回も言ってるだろ?嫌いに決まってんだろ。』


「ふっ、相変わらず辛辣だなぁ、セイヤくんは。」


『うるせえよ。……じゃ、もうそろそろ時間だから。またな。』


「……ああ、また、な。」

ナデッ

『……!?か、カイザー?』


「なんでもない。ただお前の髪を触ってみたかっただけだ。」


『なんだよそれ……wじゃあな。』


「ああ。元気でいろよ。」


『お前もな。』

◇その他→←🌹💙



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作者名:miria | 作成日時:2023年6月9日 19時

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