├ ページ12
・
「おい、セイヤ」
『……なに、どうした?』
「ちょっと付き合え」
『は?嫌だ……ぃたっ、ちょっ!髪掴むなって!分かったから!』
『……で?何すればいい?』
「シュート練習したい。だから俺にパスしろ。」
『本当に自分勝手だな。まぁ、パスぐらいならいいけどさ。…そんな上手くないけど。』
「それでもいい。ほら、さっさとやるぞ。」
『はいはい、仰せのままに。』
『……おーい、』
「……」
『おーい、!』
「……」
『……(無言でカイザーにボールを蹴る図)』
ドンッ
「いでっ!なんだよ!」
『お前がいくら呼んでも反応しないからボール蹴ったんだよ!』
「それはお前の声が小さいからだ!というか、もう少し方法を考えろ!」
『っ、はぁ〜……もういい。お前を心配した俺が馬鹿だった。スポドリと軽食ここに置いとくから、自分で食え。俺は父さんの手伝いしてくる。』
「なんなんだ、あいつ……ちょうどスポドリ飲みたかったからいいか。軽食も食ってやろう。」
パサッ
「……ん?なにか紙が挟まってるな。」
『練習のしすぎだ。少しは休めバカイザー。』
「……はっ、ちょっとは良い奴じゃねえか。」
「本当に、日本に帰るのか。」
『空港まで来ておいてそれ言うか?……本当に帰るよ。』
「……そうか。」
『何だよ、俺が居なくなるのが寂しいのか?カイザーくん♪』
「そんな訳ないだろう。お前だって、大好きなカイザー様が居なくなって飛行機の中で泣くんじゃないのか?」
『だから俺はお前のことが好きじゃないと何回も言ってるだろ?嫌いに決まってんだろ。』
「ふっ、相変わらず辛辣だなぁ、セイヤくんは。」
『うるせえよ。……じゃ、もうそろそろ時間だから。またな。』
「……ああ、また、な。」
ナデッ
『……!?か、カイザー?』
「なんでもない。ただお前の髪を触ってみたかっただけだ。」
『なんだよそれ……wじゃあな。』
「ああ。元気でいろよ。」
『お前もな。』
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:miria | 作成日時:2023年6月9日 19時