《ラスト》私の目 ページ30
数日後
小さなお墓の前で目を閉じ、両手を合わせた。
隣にはおついちさん。
おついちさんも同じように目を閉じ、両手を合わせている。
お「ここにAの子供が眠ってるんだね」
貴「うん」
お「名前は？」
貴「決めてなかったの」
お「そっか」
墓地から出て、おついちさんの車に乗りこんだ。
貴「どこに行くの？」
お「いいとこ」
いいとこ、と言われても…
私は窓の外を見つめながら、ウトウトし始めた。
お「A、着いたよ」
その声で目を覚まし、車を降りた。
そこは海を一望出来る展望台のようなところだった。
貴「え？すごい…」
お「すごいでしょ」
貴「どうしてここに」
するとおついちさんはにっと笑った。
お「どこか行こうかって話に、海の案が上がってたの忘れた？」
わすれ、忘れてた。
突然、おついちさんが私の顔に手をかけた。
びっくりして体が固まる。
お「こんなのいらない」
スッと私の眼帯を取り、風に乗せるように手を離した。
眼帯は風に乗ってどこかへ落ちた。
お「A、Aは今左側は全く見えない状態だ。
きっとそれはこれから先たくさん苦労するだろう。
弟者や兄者がすぐに助けられるかと言われたらむずかしい場面もある。
だからね、」
おついちさんは私の目の下に手をやり、涙袋当たりを親指でなぞった。
お「俺が、Aの左目になる」
貴「…え？」
お「一緒に暮らそうよ」
そんな
そんなこといわれても
お「困ってるね。
すぐに答えはいらないよ」
おついちさんは私から離れ、背を向けて歩き出した。
私はその背中を見つめていたが、「あ」と彼が止まった。
そしてそのまま振り返り、言った。
お「これ、プロポーズだからね。
結婚を前提に、お付き合いお願いしますっていう」
おついちさんはすぐに前を向いた。
赤い、赤い顔を隠すように。
私が告白みたいなものしたときはフッた癖に。
貴「…ばーか」
ーENDー
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華ヶ崎レオ(プロフ) - ゆあさん» ありがとうございます！ラストは私自身も気に入っておりますwwwこんなこと言われたら断る理由ありませんよねぇ！！！ (2018年7月27日 11時) (
レス) id: a8b7c32919 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ(プロフ) - おついちさんカッコイイです！！途中どうなるんだろうとなりましたが、とても綺麗なラストを迎えて私も幸せな気持ちになりました！ (2018年7月27日 10時) (レス) id: 827dac0890 (このIDを非表示/違反報告)
華ヶ崎レオ(プロフ) - 真琴(辻環)さん» ありがとうございます！なんとか記憶が飛びつつも完結致しました...みなさんのおかげです！ほんまにありがとうございます！ (2018年7月23日 23時) (レス) id: a8b7c32919 (このIDを非表示/違反報告)
真琴(辻環) - コメント失礼します。青の方から全て読ませてもらっていました。沢山楽しませてもらいました！無事完結おめでとうございます！ (2018年7月23日 17時) (レス) id: b67cfbf5a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華ヶ崎レオ
| 作成日時：2018年6月21日 0時
