《20》おやすみ ページ20
ー兄者ー
兄「う、いてて…」
体の痛さで目が覚めた。
やべ、寝落ちした。
おっつんとAの姿がないことに気が付き、体を起こした。
2人はベランダにいた。
そして、Aがおついちさんに近づいた。
兄「…え？」
待て待て待て待て
え、ほんとに待って。
頭の中がパニックになった。
二人の距離はもう、少しの振動で唇がくっついてしまいそうなほど近い。
何…してる…？
俺は咄嗟に立ち上がり、窓を開けた。
お「え！？」
貴「おに…！」
兄「……」
素早く離れても遅い。
俺は見てしまったんだ。
兄「どういうこと？」
貴「こ、これは…」
兄「おついちさん、まさか」
お「違うよ！？
手なんて出してないよ！？」
貴「聞いてお兄さん」
Aは俺を部屋に戻し、おついちさんにひとこと言って中に入った。
貴「聞いて、私はただおついちさんに私のことどう思ってるか聞いただけ。
お兄さんが思ってることは何もないから」
兄「だとしてもあんな近くで聞く必要ねえだろ」
貴「それは…」
兄「お前、さっきの話ほんとか？」
貴「ほんとだよ！！
彼氏がいたことも、妊娠したことも、そのあとのことも全部ほんと！！」
さらにこんがらがってきた。
貴「…正直に話すね」
Aは小さな声で言った。
貴「私、ずっとずっと前から、おついちさんに初めて会った時から…おついちさんが好きなの…」
パリーンとガラスの割れるような映像が脳内に再生された。
貴「2人には言いにくくて、言って変な空気にさせたくなかったし、変な気も使わせたくなかった…」
そうか、そうだったのか。
貴「ごめんなさい…
誤解を招くようなことして…」
俺はポン、とAの頭に手を置いた。
兄「もういい。
俺も疑って悪かった」
貴「…」
あぁ
俺の長い長い恋は終わってしまったらしい
せめてなんか伝えられたらよかったのに。
まさかおついちさんに取られるとは思ってなかった。
兄「おやすみ」
おやすみ、A
おやすみ、俺の初恋
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華ヶ崎レオ(プロフ) - ゆあさん» ありがとうございます！ラストは私自身も気に入っておりますwwwこんなこと言われたら断る理由ありませんよねぇ！！！ (2018年7月27日 11時) (
レス) id: a8b7c32919 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ(プロフ) - おついちさんカッコイイです！！途中どうなるんだろうとなりましたが、とても綺麗なラストを迎えて私も幸せな気持ちになりました！ (2018年7月27日 10時) (レス) id: 827dac0890 (このIDを非表示/違反報告)
華ヶ崎レオ(プロフ) - 真琴(辻環)さん» ありがとうございます！なんとか記憶が飛びつつも完結致しました...みなさんのおかげです！ほんまにありがとうございます！ (2018年7月23日 23時) (レス) id: a8b7c32919 (このIDを非表示/違反報告)
真琴(辻環) - コメント失礼します。青の方から全て読ませてもらっていました。沢山楽しませてもらいました！無事完結おめでとうございます！ (2018年7月23日 17時) (レス) id: b67cfbf5a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華ヶ崎レオ
| 作成日時：2018年6月21日 0時
