【2BRO.】嫌いって言ってください (ページ5)

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第5話ページ5

【おついち】

Aさんが電話で席を外した。

少し顔が暗かった…のは気のせいかな。

兄「グクさんはいつAさんと知り合ったんですか？」

グ「元々高校の同級生で、今も交流が続いてるって感じですね」

お「付き合い長いですね」

グ「腐れ縁ってやつです」

お「付き合ったりとかしないんですか？」

すると、グクさんは「あー…」と言った。

グ「恋愛対象として見たことはないですね。
それにあいつ彼氏いますし」

お「えっ」

グ「…可哀想なやつなんです、あいつは」

そう言ってグクさんはお酒を飲んだ。

貴「すみません！お待たせしました！」

弟「いえ、でも大丈夫なんですか？」

貴「大丈夫ですよ」

にっこりと笑い、お酒とおつまみを食べ始める。

彼氏がいるのに、こんな環境大丈夫なのかな…

彼氏さん怒らないのか？

貴「あ、みなさんの連絡先とか聞いてもいいですか？」

お「え？あ、まぁ」

兄「いいですよ」

弟「えぇ」

貴「ありがとうございます！」

交換したAさんのアカウントのトプ画は、自分と猫のツーショットだった。

弟「あ、可愛い猫！」

貴「ありがとうございます。
最近親戚の家から引き取ったんです」

上にスワイプして、Aさんのアカウントを見た。

…ん？

なんか…なんか違和感が…

いや、でも今の子はそんな感じなのかな…

貴「グク、あれ取って」

グ「お前食べ過ぎ」

貴「だってお腹すいてたんだもーん」

グ「じゃあこれ全部お前が払えよ」

貴「えっ！それは、その、えっと、」

弟「まぁまぁ！
食べたいだけ食べればいいと思いますよ！」

貴「すみません…」

俺はスマホからAさんに目線を変えた。

今の子は、わからない。