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第13話 ページ14

お「はぁ〜…」


背もたれにもたれ、息を大きく吐いた。


だいたいの過去は分かった。

あの子、ずっと黙ってたんだ。


お「まぁ、黙ってない方がおかしいけどさ」


調べ終わったから、メロやんに返さなきゃ。


ガタン、と席を立った、その時



コンコン



お「はーい」

弟「おついちさん」


弟者が扉から顔を覗かせた。


お「あら、どうしたの?」

弟「重要なお仕事だって」

お「重要な?」

弟「戦争になるかもしれないってボスが言ってた」

お「えっ…」


せん、そう…?


弟者の話を聞いて、俺は目の前がかすんだ。


攻めるのは、Aのいるファミリーだった。


弟「一週間後に相手のアジトに乗り込むって」

お「…それさ」

弟「ん?」

お「絶対、やらなきゃいけない?
話し合いとかして、合併とか」

弟「どうして?」

お「いや…」


俺は顔を逸らした。


弟「おついちさん、どうしたの?
何かあるの?」

お「…実はね、そこに俺の幼馴染がいるんだ」

弟「幼馴染…?」

お「ずっと仲良かったけど疎遠になっちゃって、最近やっと再会したんだ」


弟者と兄者になら話せる、Aのこと。


俺は可能な限り全て話した。


弟「…それは…辛いよね」

お「俺はあいつを殺したくないんだよ…」

兄「…おついちさん」


声のした方に顔を向けると、兄者が扉にもたれて立っていた。


お「いつの間に…」

兄「一週間後に、のとこから」


兄者はゆっくり近づいてきた。


兄「話は聞いた。
例え幼馴染だとしても、今は敵だ」

お「分かってるけど」

兄「失敗は死だよ。
昨日の倉庫のことは上手く言えたけど、今回は勝手が違う」

弟「でも」

兄「じゃあおついちさんが死ねって?
その幼馴染を生かして、おついちさんが犠牲になるのか?」


弟者は黙り込んだ。


兄「俺は嫌だよ」


兄者の意見も一理ある、いや、マフィアなら兄者の意見が正しい。


頭の中が混乱状態だ。


弟「おついちさん…」


どうすれば、いいんだよ

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作者名:華ヶ崎レオ | 作成日時:2018年2月28日 18時

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