【A3!】夏祭りのいたずら (ページ7)

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第7夜ページ7

ー須谷Aー

貴「……」

目を覚ますと、三好くんがいなくなっていた。

貴「三好くん？」

体にかかっていた青いカーディガンが落ち、まさか、と思った。

1人で行っちゃったの？

貴「三好くん！」

私はカーディガンを持って走った。

貴「三好くん！三好くん！」

人混みの中、辺りを見回しながら必死に三好くんの名前を呼んだ。

私を一人にしないで。

貴「三好くん！！」

一「Aちゃん？」

振り返ると、両手にかき氷を持った三好くんが立っていた。

貴「よかった…」

一「どったの？」

貴「起きたら私だけだったから、先に帰っちゃったのかと…」

一「なになに～？
俺のこと心配して探してくれたの～？」

貴「だって！1人で先に帰ってしまったかと…！」

三好くんのカーディガンを握りしめ、消える声で言った。

貴「1人でこの夏祭りに取り残されるのは…怖い…」

すると三好くんはにっと笑った。

一「俺がAちゃんを置いて帰るわけないっしょ！
ほら、かき氷溶けちゃうよ」

うん、とうなずき、いちごのかき氷を受け取った。

貴「それと、これありがとう」

一「いえいえ！」

スマホを見ると、また時間が戻っていた。

私達は、本当に帰れるのでしょうか。