【A3!】夏祭りのいたずら (ページ4)

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第4夜ページ4

貴「おかしいな…」

お祭りの会場を一周したが、友達が見つからない。

一「あれ～？
監督ちゃん達見つかんないな～」

貴「入れ違っちゃったのかな」

一「ちょっとLIMEしてみるね」

貴「私も」

友達に『今どこ？』と送信すると

貴「え、送れない…」

一「俺もだ…
何度やっても送れないよ」

何度も最送信のボタンをタップするが、送れなかった。

一「仕方ないね、もっかい一周しよ」

けれど、友達は見つからなかった。

貴「まさか先に帰った…とか」

一「まさか！」

貴「だよね」

一「でももしかしたら外に出ちゃってるかも。
一旦ここから出ようか」

貴「うん」

三好くんの後をついて行き、祭りの出口に向かった。

一「いでっ！！」

貴「三好くん？！」

突然三好くんが何かにぶつかった。

貴「大丈夫…？」

一「いたた…へーき！
けど何これ、壁？」

手を伸ばすと、そこには確かに平たいものが。

透明で見えないけど…

試しに思いっきり押してみたが、びくともしない。

貴「固い…
まさか私達、閉じ込められた？」

一「それ、やばくない？」

貴「どうしよう…」

明日も仕事が入ってるのに…

一「そんな顔しないで！
笑顔だよ！」

貴「笑顔？」

一「必ず出られるから！」

そう言って三好くんは歯を出して笑った。

私はクスクス笑った。

一「つか、今何時？」

貴「えっと、もうすぐ11時だよ」

一「じゃあお祭りも終わるし、すぐ出れるよ！」

貴「そうだよね」

けど私達は気づかなかった。

祭りが終わるというのに、出店の数が減っていないということに。