【A3!】だらりと垂れた、充電コード (ページ4)

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4ボルトページ4

貴「これ、ここでいいっすか？」

「おぉ！ありがとな！」

「一旦休憩しよーぜ！」

額の汗を拭い、キャップで顔を仰いだ。

貴「ふぅー」

「お疲れAちゃん！」

貴「ありがとうございます」

「にしても珍しいねぇ。
女の子で引越しのバイトか～」

貴「力だけはあるんで」

キンキンに冷えたコーヒーを一気に飲み、息を吐いた。

「学生のころは何かやってたの？」

貴「普通に演劇部でしたよ」

「あ～筋トレとかしてたもんね～」

貴「はい。
まぁ、モブでしたけど」

「モブか～い！！」

「じゃあ彼氏は？」

貴「最近別れました」

「別れた！？」

貴「浮気されたんで」

「ありゃ～」

ありゃ～じゃねぇよ、男に分かるかこの気持ち。

と心の中でこめかみをヒクヒクさせた。

「よし！再開すっぞ！
あと少しだ！」

貴「はーい！」

貴「ありがとうございました！」

お客様に頭を下げ、トラックで事務所に帰った。

「お疲れAちゃん！
これ、給料ね」

貴「ありがとうございます」

「気をつけて帰ってね！」

ロードバイクに跨り、寮目指して家路についた。

貴「んおっ」

遠くに見覚えのある3人を見つけた。

貴「やほやほ、帰りかい？」

太「あぁ！Aさ～ん！！」

十「帰りっす」

天「珍しいな、ここでAに会うなんて」

貴「バイトが早く終わったからね～」

太「引越しのバイトッスよね！
かっけ～ッス！」

貴「んふふ」

今日ご飯係だから先帰るね、と3人に手を振った。