【A3!】だらりと垂れた、充電コード (ページ14)

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14ボルトページ14

ーAー

貴「いーづみ」

監「お、来た来た」

夜、未成年組が寝静まった頃。

貴「遅くなってごめんね」

東「気にすることないよ。
まだ始まったばかりだし」

成人組がひっそりと、丞さんと紬さんの部屋に集まっていた。

貴「見て見て、今日バイト先の人からもらったの」

監「私は久しぶりにビール！」

臣「俺はいつも通りおつまみ作ってきたぞ」

東「いつもありがとね」

左「俺は日本酒だ」

紬「俺はカクテルを買ってきました」

密「マシュマロのお酒売ってたから買ってきた…」

シ「オー！マシュマロみたいな、フワフワのお酒ネ？！」

密「違う」

丞「新発売のウィスキーがあったぞ」

誉「それでは、乾杯といこうか」

「「カンパーイ！！」」

カチンカチン、カコン、とグラスと缶のぶつかる音が疲れを吹き飛ばした。

月に一度、成人組は好きなお酒やおつまみを誰かの部屋に持ち寄っている。

この集まりを、私達は密かに夜会と呼んでいる。

貴「あれ、至さんは？」

東「誘ったんだけど、イベント最終日だから行けないって」

貴「あら…」

密「マシュマロのお酒、結構美味しい」

臣「ほんとですか？」

密「飲んでみる？」

臣「いや～、俺はお酒飲めないんで」

貴「確かに臣くん、お酒全然飲まないよね」

この夜会では、1人1本必ずお酒を持ってくる。

だが臣くんは、お酒の代わりに全員の分のおつまみを作ってきてくれる。

臣「一口も飲めないって訳じゃないんだが、少し弱いからあまり飲まないんだ」

東「意外だね。
結構いける口に見えるけど」

紬「匂いとか大丈夫なの？」

臣「飲まなければ大丈夫ですから」

ベロベロに酔った臣くんは、何上戸になるんだろう。

普段しっかりしてるから、泣き上戸かな。

誉「Aくんのそのお酒、なかなかいいものだね」

貴「そうなんですか？」

シ「外国の高級なお酒だヨ！
Aのバイト先の人、太っちょダヨ！」

貴「太っちょ…？」

丞「もしかして、太っ腹のことか？」

シ「ソレだよ！」

これそんなにいいものだったのか。

ならとっとけばよかった。