【A3!】だらりと垂れた、充電コード (ページ13)

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13ボルトページ13

貴「お風呂出たよ～」

万「ぶっふぁ！出た！」

貴「ゲッ…」

万里くんは私を指さし、腹を抱えて笑い出した。

万「今日紬さんとカフェ巡りしてたら、Aがメイドカフェの店員やっててさ、もうまじ爆笑」

貴「ちょ、みんなに言わないでよ！」

至「そんで？」

万「そんで無理矢理中に連れてかれて、対応してもらったら腹筋崩壊した」

咲「メイドのAさん、見たかったです！」

東「それは興味深いね。
ちょっとやってみてよ」

貴「やです！」

万「なんだっけ？
萌え萌えキュンキュン、だっけ？」

貴「馬鹿野郎！！」

私は万里くんの首を絞めた。

ー月岡紬ー

ワイワイと談話室が騒がしい。

丞「紬、お前なんかいい事あったか？」

紬「なんで？」

丞「なんかうっすらと笑ってるから…」

紬「え、俺笑ってる？」

俺は口元に触れ、ふっ、と笑った。

紬「いい事…あったはあったね」

チラッとAさんの方を見た。

丞「だろうと思った」

紬「えへへ」

Aさんのメイド姿、本当に可愛かった。

雨に濡れた姿も…

紬「いや、いやいやいや、いや、うん…」

丞「どうした…」

変なことを考えるなよ俺…

もう１度チラリとAさんを見ると、ドックンと心臓が強く打った。

監「紬さん！」

紬「わっ！！」

突然監督が横から顔を出し、椅子から落ちそうになった。

監「あぁごめんなさい！
驚かせるつもりは…」

紬「大丈夫ですよ。
それで、どうかしたんですか？」

監「近々、近くの神社で夏祭りをやるそうなんです。
それで行ける人を誘ってて、紬さんもどうかなと思いまして」

紬「俺は大丈夫ですよ。
丞は？」

丞「俺も」

監「ありがとうございます！
それと、期待しててくださいね」

紬「え？」

監「Aには浴衣を着せますから」

そう言って監督はキッチンに入っていった。

丞「よかったな」

俺は頭を抱えた。