第26話 ページ26
貴「少しはしゃぎすぎましたね」
太「Aちゃん意外と手加減しないんスね…」
貴「ごめんなさいね」
しっとり濡れた太一くんを見て笑った。
貴「綺麗な夕焼け…」
太「これが見たかったんだ…」
海を赤く染める夕焼け。
私はその美しさに固唾を飲んだ。
太「そろそろ電車来る時間ッスね」
貴「そうですね、行きましょうか」
ザッ、と砂浜を歩こうとしたその時
貴「わっ!」
太「危な…!」
バランスを崩して太一くんの方に倒れてしまった。
太一くんは私の肩を抱き、支えてくれた。
太「大丈夫ッスか?」
貴「ごめんなさい…」
ドックンドックンと太一くんの鼓動が耳に響く。
どうしよう、恥ずかしい…
太「立て…る?」
貴「はい…」
太一くんの手を借りながら立ち上がった。
太「行こ…」
太一くんは私の手を優しく引っ張りながら、浜を歩いた。
振り返らず歩き続ける太一くんは、かっこよかった。
太「Aちゃん、明日はどうするんスか?」
貴「幸に、劇場に来てくれって言われたんです。
だからそこに行こうかな、と」
太「そっか」
私達の手は、改札前で離された。
私は少し寂しくなった。
貴「今日はありがとうございました」
太「ううん、いいんスよ」
貴「あ、あの…」
太「ん?」
貴「また、連れてってくれますか…?」
すると太一くんは、うん…と笑った。
太「飽きるまで連れてってあげるッス!」
貴「嬉しいです」
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華ヶ崎レオ(プロフ) - みこはんさん» ありがとうございます!とっっっても嬉しいです!初めはこんな結末じゃなかったので、大丈夫かなと心配でしたがそう言っていただけて安心しました!(*´-`*) (2017年8月1日 0時) (レス) id: a8b7c32919 (このIDを非表示/違反報告)
みこはん(プロフ) - 何回見ても泣けます(´;ω;`)たった36話でここまで中身の濃い小説はなかなか見ないので凄いと思いました!次の作品も楽しみにしてます。 (2017年8月1日 0時) (レス) id: af3c32f75f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:華ヶ崎レオ | 作成日時:2017年7月17日 22時