【ヒロアカ】ヒーローって２ (ページ10)

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第10話助っ人ページ10

ー緑谷出久ー

僕の腕の中で、冷たく動かないAさん。

出「Aさん、Aさん……！！」

いくら呼びかけても、反応はなかった。

母「あら、でも大丈夫。
死なないわ」

出「なんで……」

母「ん？」

出「なんでそんなにも冷静でいられるんだ！
自分の娘がこんなに重症を負ってるのに！！
自分の手で傷つけたのに！！」

僕は怒鳴った。

彼女は、ゆっくり口を開いた。

母「だって、またすぐ動けるようになるんですもの」

当たり前のように吐き出されたその言葉は、まるで気持ちが無かった。

母「その子の再生能力は素晴らしいわ。
普通の人より傷口が塞がりやすいの。
まぁ、5センチほどの切り傷が1日で治る程度だけど。
最も、そんな大きな傷だと自分で治すのにも時間がかかりそうだけど。」

出「自分の娘を人形のように…」

僕は制服を脱ぎ、Aさんの体にしっかりと結びつけた。

せめて、これで出血が抑えられれば……

雨が弱くなってきた。

僕はAさんを横に抱き、立ち上がった。

出「彼女は渡さない。
僕が守る！」

母「ほぅ…
じゃあ守って見なさいよ！！」

？「うるせぇよ、クソババア」

突然後ろから大きな爆発が起こり、彼女は吹き飛んだ。

この爆発は…！

お「デクくん！お待たせ！！」

出「麗日さん…かっちゃん……！」

爆「勘違いすんな。
俺はこの丸顔の話聞いて腹立ったから来ただけだ」

お「まるっ…！！」

僕はふにゃ…と顔が緩んだ。

良かった……

母「くっ…
ガキが増えた……」

爆「おうおう、クソババアにしちゃあ、随分とタフじゃねぇか。
デク、てめぇは下がってろ、邪魔だ」

うん、と頷き、後ろに下がった。

お「Aちゃん……！！」

出「背中を斬られて血が止まらないんだ。
呼吸も浅い…」

お「私がリカバリーガールのとこ連れてく！」

出「いや、多分間に合わない…」

お「じゃあどうすれば…」

彼女の話によれば、Aさんはか自己再生能が優れていると言っていた。

時間はかかるものの、少しでも回復してくれれば…

出「かっちゃん！
その人の目と刀に気をつけて！」

爆「は？
関係ねーよ、全部ぶっ殺す」

まぁ、かっちゃんなら大丈夫だ…

お「とりあえず、傘の中に！」

麗日さんのさしていた傘の下に、Aさんを寝かせた。