【ヒロアカ】ヒーローって２ (ページ6)

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第6話親子喧嘩ページ6

貴「……また、始まったね」

あの日から数日後。

雄英高校の生徒を狙った襲撃事件がまた起きた。

お「これも、もしかして」

貴「……うん。」

おとさんとおかさんが、動き出した。

教室の窓に触れながら、大きくため息を吐いた。

貴「止められるのは、私しかいない」

お「まさかAちゃん…」

出「ダメだよAさん！
そんなことしたら君がどうなるか…！」

貴「わかってる。
でも、これは親子喧嘩だから。」

出「だからってそんな、身を呈して行かなくても！」

貴「出久くん」

私は出久くんの肩に手を置いた。

貴「私、早退したって相澤先生に伝えて」

出「や、やだよ！
僕も行く！」

お「わ、私も行く！！」

貴「ダメ、来ないで。
こればっかしは、私が片付けなきゃいけないことなの。」

ポツ、ポツ、と雨が降ってきた。

貴「そろそろみんなが来ちゃう。
じゃあ、またね。」

お「待っ！」

私は何も持たず、教室を飛び出した。

小降りだった雨は次第に勢いを増し、大雨に変わった。

貴「……どこにいるの、おかさん」

？「誰かと思えば、Aじゃない」

顔をあげると、傘をさしたお母さんが立っていた。

母「帰ってくる気になった？」

貴「いいえ。
今日はおかさんと戦いに来たの」

母「戦いに？」

貴「そう。」

母「何故？」

貴「私はもう敵(ヴィラン)じゃなく、ヒーローだってことを証明するため」

母「……」

母は一瞬私を睨み、大きく笑った。

母「馬鹿馬鹿しい！！
あなたなんかがヒーローに…」

貴「なれる！！」

母「っ…
いいわ、相手になってあげる。」

お母さんは傘を投げ捨て、体を低くした。

母「あなたが負けたら、家に無理矢理連れて帰るから」

貴「絶対負けないんだから」