【ヒロアカ】ヒーローって２ (ページ5)

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第5話麗日ページ5

お「Aちゃん」

名前を呼ばれ、顔を上げた。

そこにはやさしく微笑むお茶子ちゃんがいた。

お「Aちゃんが敵(ヴィラン)でも、私嫌いにならんよ。
それに、例え敵(ヴィラン)でもヒーローになれる。
Aちゃんなら、絶対なれるから。」

つー、と静かに涙が流れた。

お「でも、秘密にしとったのは少し傷ついたかな。
出来れば言って欲しかった。」

貴「……ごめん、お茶子ちゃん…
怖くて言えなかった…」

お「私が離れてくと思った？」

私はうなずいた。

お「離れんよ。
離れるわけないやんか。」

ニコッ、と輝かしい笑顔で笑うお茶子ちゃん。

私はガクッと首を落として泣いた。

お「デクくんは知っとったん？」

出「……うん。」

お「殺そうとしたってことは？
もしかして、あの時の足の怪我がそう？」

出「うん…」

お「そっか。
Aちゃんのお母さんが言っとったこと、ホントだったんだね。」

貴「…！」

お「分かってる。
本気で殺そうとしてないってことでしょ。」

とりあえず立とうか。と、出久くんは私を立たせてくれた。

貴「ごめんね、いろいろと」

お「いーのいーの！
でも、帰ったらぜーんぶ聞くからね！」

貴「うん…」

思っていた様なことは起きなかった。

敵(ヴィラン)と分かった時、私を軽蔑して突き放すと思っていた。

でも違った。

出「大丈夫？」

貴「うん、ありがとう。」

お茶子ちゃんは、受け入れてくれた。

お「何でも背負う覚悟しとるって何度も言ったでしょ。」

貴「そうだったね…」

お「大丈夫だから、もう泣かないで」

私は泣きながら笑った。

母「……意外と、しぶといわね。」

？「そうだね。
君の“個性”、そろそろ使わないと」

母「ヒーローに憧れてることは知ってたけど、まさか実行するなんて思ってなかったわ」

？「もっと早くから闇に包んでおくべきだった。」

母「そうね、早くあの子を幻覚から覚まさないと。
敵(ヴィラン)という現実に戻さなきゃ」

？「雄英生の襲撃を、再開しよう」

母「今度はもっと酷く、絶望的に」

？「あぁ」