【ヒロアカ】ヒーローって２ (ページ30)

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最終話ヒーローってページ30

数年後

出久くんはプロヒーローとして活動を始めた。

一方、私はというと

貴「ふぅ……」

私は額に浮かんだ汗を拭った。

「ありがとうございます…
あなたのおかげで引ったくりを捕まえられました……」

貴「いえ、私は当然のことをしたまでですよ。」

私は引ったくりや万引きなどの小型犯罪を取り締まるヒーローになった。

すると、耳についている通信機がピピピと鳴った。

貴「はい、こちらAです。」

緑『デクです。
至急応援願います！
大型の火炎敵(ヴィラン)が暴れているんだ！』

貴「わかった、すぐに向かうね！」

通信機を切ると、袖が軽く引っ張られているのに気がついた。

見るとそこには、出久くんのぬいぐるみを持った小さな男の子がいた。

私は男の子の目線にあわせてしゃがんだ。

貴「どうしたの？」

「えっと、ヒーローって、どんな感じ…？
僕、ヒーローデクみたいなヒーローになりたいんだけど、怖くて……」

私は微笑んで男の子の頭を撫でた。

貴「そうだなぁ」

ーヒーローなんて……ー

ーあなたは人を殺す“個性”ー

ーお前は親の顔に泥を塗ったー

貴「ヒーローって、素晴らしいものだよ。
怖くもなんともない。」

「僕もなれる？」

貴「なれるよ！
そのためにはたくさん訓練とかしなきゃいけないけどね」

「……ありがとう…！
僕頑張るね！！」

私は男の子に手を振り、出久くんの元に走った。

貴「出久くん！」

緑「A！
気をつけて、かなりの熱さだ…」

貴「大丈夫、炎の敵(ヴィラン)とは一度戦ってるから！！」

あの火災事故の火傷の跡は消えてない。

背中の傷も、一生消えない。

貴「……任せて」

任せて、ヒーロー

ーENDー