【ヒロアカ】ヒーローって２ (ページ23)

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第23話完結ページ23

ー柊木Aー

貴「……ごめん、みんな。」

私は立ち上がり、まっすぐ父を見つめた。

貴「お茶子ちゃん、轟くんと出久くんをお願い」

お「任せて！」

緑「いや、僕も戦うよ」

貴「え…
でも肩が…」

出久くんは辛そうに笑った。

緑「大丈夫！」

私は心が痛んだが、分かった。と言った。

父「……残念だ。
本当にお前は親泣かせの子だよ」

貴「じゃああなたは子供泣かせの親だね」

父は眉間にシワを寄せ、紫の霧を一層濃くした。

父「うるさい。
今度はしくじらんぞ…！」

爆豪くんと出久くんが駆け出し、父に殴りかかった。

出久くんが気をそらし、爆豪くんが手のひらの爆発で霧を流す。

珍しく連携がとれていた。

私は遠くから父に狙いを定めていた。

2人が退いた瞬間、その一瞬に賭ける。

今だ

私は右腕を大きく振り、あらかじめ持っていた酸素の鞭を父に巻き付けた。

父「なっ…」

でもこれはただの時間稼ぎ。

貴「轟くん！！」

轟「あぁ！」

後ろから瞬きの速さで地面が凍結した。

父は氷に足を取られ、身動きができない状態になった。

爆「あっっっぶねーだろーが！！！！
俺まで凍死させる気か！！！」

轟「すまん…」

父「こんな…ガキ相手に私が……！！」

貴「なんだ、お父さんそんなに強くないんだね」

私は鞭を手繰り寄せながら父に近づいた。

貴「お父さん、たくさんのことを教えてくれてありがとう。
それと、私を愛してくれて」

父「……」

お「Aちゃん、連絡したよ！！」

貴「ありがとう。
もうすぐで警察が来る。
だからそこですべて話して。」

娘からの最後のお願いだよ。

父「……どうやら、私の想像を超える成長ぶりだったらしい。」

父は優しく、そしに悲しそうに微笑んだ。

父「今まですまなかった。
今更何を、と言われても仕方ないが、大きくなったな。」

貴「……」

その後、父は駆けつけた警察に連行された。

その時の父の顔は、とても優しく、私の成長を満足そうにしているかのようだった。

轟くんと出久くんは救急車で運ばれ、私達もそれに同行した。

終わった。

これですべて片付いた。

お父さんのことを思うと、少し胸が痛んだ。

貴「……」