【ヒロアカ】ヒーローって２ (ページ18)

今日:20 hit、昨日:0 hit、合計:22,325 hit

第18話父ページ18

轟「Aの父親って、どんな奴なんだ？」

貴「え？うーん……」

私の、お父さん……

貴「強くて、優しくて、怖い人かな」

轟「そうか。」

貴「……轟くんのお父さんは？」

すると、轟くんは少し悲しそうな顔をして、「さぁ」と小さく呟いた。

あまり、好きでは無いのかな…

轟「で、フラフラ歩いてるだけで見つかるのか」

貴「あ、今日は仕事が休みだと思う。
だから…」

人を殺すため、出歩いている。

そう告げた。

轟「人を、殺すため……？」

貴「落ち着いて聞いて。」

私は轟くんに父のことを言った。

轟「敵(ヴィラン)…か」

貴「もし、お母さんの言う通り操られているのなら、お父さん自体に罪はない。
だから早く助けたいの。」

轟「……強いな」

貴「え？」

轟くんはそう言うと、少し足を早めた。

ー･ー･ー･ー･ー･ー･ー･ー･ー･ー･ー

？「私を探しているのか。
倒すために。
面白い、しばらく見ていよう。

娘の成長を」

ー･ー･ー･ー･ー･ー･ー･ー･ー･ー

どれくらい探し回ったことか。

お父さんは見つからなかった。

貴「もう6時か…」

轟「一旦集合しよう」

貴「そうしようか」

その時だった

？「おや、A」

貴「え」

目の前に立っていたのは、優しく微笑むおとさんだった。

？「お友達かい？」

轟「……誰？」

貴「…お父さんだよ」

ザッ、と私達は戦闘態勢に入った。

父「しばらく家に帰ってこないから心配していたんだ。
おかさんも待ってるよ、さぁ帰ろう」

貴「いいえ、帰らない」

父「帰らない？
何故？」

貴「私はあなたとは違うから。」

そう言うと、お父さんは鼻で笑った。

父「ヒーロー、だっけ？」

貴「え？」

父「まさか我が娘がヒーローなんぞに憧れるとはねぇ……」

お父さんは背中に手を回し、日本刀を引っこ抜いた。

父「お前は、親の顔に泥を塗った。
親だけじゃない、敵(ヴィラン)の顔にもだ。」

貴「私は敵(ヴィラン)じゃない。」

父「いいや、お前は敵(ヴィラン)だ。」

貴「轟くん、出久くん達に連絡を」

轟「わかった」

私は轟くんが連絡するのを横目で見て、父に向き直った。

貴「私はもう違う次元の人間だよ。」

父「……そうか。
それは悲しいな」

父は一度下を俯いてから、ゆっくり顔を上げた。

父「お前に真実を話そう」