【ヒロアカ】ヒーローって２ (ページ15)

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第15話爆豪の話ページ15

貴「話って、何？」

昼時、誰もいない教室は爆豪くんと向かい合った。

最も、誰もいないというか彼が追い出したのだが。

爆「あの敵(ヴィラン)の事だ。」

やっぱり。

貴「お茶子ちゃんからはなんて言われた？」

爆「お前が敵(ヴィラン)に襲われている、とだけ。」

貴「……」

爆「お前、あいつをお母さんっつったよな。
てことはお前も敵(ヴィラン)なのかよ。」

私はなんと伝えようか迷った。

真実を言っても信じてもらえるか分からないし、爆豪くんが私をどうするか…

爆「なんとか言えよ。
だんまりが1番腹立つんだよ…！」

貴「……私は敵(ヴィラン)じゃない。
けど、敵(ヴィラン)でもある」

爆「は？
どーゆー事だよ」

貴「爆豪くんも聞いたでしょ、お母さんは敵(ヴィラン)に操られていただけで何も知らない。
けど、私は何も無い状態で敵(ヴィラン)の知識を叩き込まれた。」

もうどうにでもなれ。

そんな気持ちがつよかった。

爆「じゃあ結局敵(ヴィラン)なのかよ」

貴「私にも分からない。
ほんとに分からないの」

爆「……」

貴「でも、ヒーローになりたいからここにいる。」

すると、爆豪くんは私に背を向けて教室を出ようとした。

貴「ちょ、」

爆「あ？」

貴「もういいの？」

ちょっとあっさりすぎて……

爆「敵(ヴィラン)じゃねーんだろ」

貴「それは、まだ断言出来ないけど…」

爆「よかったな、お前」

貴「え？」

爆「敵(ヴィラン)だったら俺にぶっ殺されてるぞ」

振り向きざまにニヤリとし、そう言って教室を出ていった。

貴「……何それ」

意味わかんない

私は制服の胸元をギュッと握った