【ヒロアカ】ヒーローって２ (ページ11)

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第11話終結ページ11

ー柊木Aー

あれ、爆豪くんの声がする。

それに、お茶子ちゃんの声も。

私、何してたんだっけ。

貴「うぅ…」

背中が酷く痛い。

さっきよりはマシだけど、なんでこんな…

あぁそうか、おかさんだ。

おかさんに斬られたんだ。

私は薄く目を開けた。

出「Aさん！」

お「Aちゃん！よかった…」

貴「…出久くん…？
お茶子ちゃん……？」

顔を横に向けると、爆豪くんとおかさんが戦っていた。

おかさんは、ボロボロだった。

貴「おかさん…」

お「あぁ…！まだ起きちゃダメだよ！
血は止まってるけど、傷口が…」

貴「血が止まったなら大丈夫。
ごめんね、2人とも」

小さい傷は既に塞がっていて、治りかけていた。

忘れてた、私すぐ治っちゃうんだ。

私は引き止める2人に、大丈夫だから。と言って爆豪くんに近づいた。

貴「爆豪くん」

爆「あ？邪魔すんなよ。
今いいとこなんだからよ」

貴「もういいよ」

爆「は？」

貴「もう、いいから」

私は爆豪くんに首を振った。

爆「何がもういい、だよ。
俺は最後までやらねぇと気が済まねぇ！」

貴「お母さんなの」

爆「……は？
どういう…」

爆豪くんの言葉を無視し、おかさんの方に近づいた。

母「な、によ……
まだやるの、かしら……？」

貴「お互いもう限界でしょ。
だから終戦しよ」

母「あなたが、家に帰ってくる、なら、終わってもいい、わよ」

私は胸が痛くなった。

貴「ごめんね、おかさん」

グッと空中を掴み、腕を引いた。

目には見えないが、そこには酸素の刀が出現していた。

貴「おとさんから教えてもらった、酸素の刀。
おかさん褒めてくれたよね」

母「……」

貴「終わろう、おかさん。
もう無理しないでいいから」

母「うるさい……！」

おかさんは刀を構えて走ってきた。

私は刀を両手で構えた。

親の刃と子の刃が、重なった。

貴「やっぱり無理してる」

母「！」

子の刃で母の刃を弾き飛ばした。

母の刃は寂しげに落ち、

貴「大丈夫。
もう私は大人だから。」

私は母を斬った。

母「ああぁぁあぁあああ……！！！」

母はがくんと膝を付き、血のにじむ腹を押さえた。

母「どこで、そんな力が…」

貴「私だって頑張る時は頑張るんだよ」

母「そんな、せっかくいい体を見つけたのに…！！
嫌だ、離れたくない……」

次の瞬間、母は天を見上げるように顔を上げた。

そして口から紫色の煙の様なものが吐き出された。