第7話 私だって ページ7
このままじゃビルが壊れるのが先だ。
何か方法は…
そうか、主犯が炎の個性なら酸素を大量に使ってるはず。
ならそこを探せばいい。
私は目を閉じ、顔の周りの空気の層を解除した。
酸素が一番薄いところ…
最上階！
私はもう１度酸素の層をまとい、階段を駆け上がった。
貴「……ビンゴ」
「あ？」
そこには轟々と燃え盛る大きな怪物…
奥にはぐったりと横たわる女性の姿。
「お前、どうやってここまで来た？」
貴「……人質を解放してください！」
怖いけど、私はヒーロー。
絶対に引き下がらない！
「まぁいい。
お前も俺の炎の餌食になれ！」
貴「嫌だ！」
手を銃の形にし、
弾は確実に心臓へと当たった。
「あ？んだこれ。」
貴「えっ…」
効果、なし……？
「あぁ、酸素か。
お前酸素使いか？」
貴「……」
「バカだなぁお前。
炎に酸素は逆効果なんだぜ…？」
突然炎の勢いが増し、熱気が私を包んだ。
貴「あ、熱い…！」
「燃えろ燃えろ！！
ぜーんぶ燃えろぉー！！！」
炎に酸素は逆効果……
じゃあ私は火に油を注ぐだけ…
私は無駄だったってこと……？
貴「そんな…」
いや、考えろ私。
私は酸素を操れる。
だったら酸素を無くしてしまえばいいんだよ。
私は空中を掴み、グッと力を込めて引っ張った。
続けて引っ張り、また引っ張り、その行動を繰り返した。
「なんだ？
煙吸いすぎて頭イカれたか？」
個性を使いすぎると、息が苦しくなる。
でも、そんなこと気にしてられない。
引っ張れ、引っ張れ！！！
酸素を！無くせ！！
「ほ、炎が…小さくなって……！！」
貴「はぁ…はぁ…うぅ……」
苦しい…
けど、まだだ！！
「や、やめろ……息が…出来ない……」
貴「もう少し…」
「し、死ぬ……」
その時、ハッと母の言葉がよぎった。
私の“個性”は、人を殺すために生まれてきた。
フッと手の力が抜け、集めた酸素が解放された。
「かはっ…！おえっ……」
貴「お願い」
「は…？」
貴「私をこれ以上、悪人にしないで」
「何言って…」
貴「私をこれ以上！
悲鳴に似た叫びを上げ、酸素で彼を拘束した。
「な、動かねぇ！！」
私はフラフラと地面に座り込んだ。
“個性”の使いすぎと、煙の吸いすぎで意識が朦朧としている。
人質……助けなきゃ……
ふわっと意識が抜けていった。
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華ヶ崎レオ(プロフ) - ゆづ林檎さん» ありがとうございます…そう言ってくださると、やってて良かった…って心の底から思います…(´；ω；｀) (2017年5月6日 23時) (
レス) id: d996b1af9d (このIDを非表示/違反報告)
ゆづ林檎(プロフ) - 安定の峰田(笑)この作品めっちゃ面白いです！更新頑張ってください！ (2017年5月6日 22時) (レス) id: 3678db9a92 (このIDを非表示/違反報告)
華ヶ崎レオ(プロフ) - 虚さん» ありがとうございます(∩´∀`∩)夢主ちゃんの個性はパッと思いついたものを殴り書きしたものを採用しました(*´∀｀*) (2017年4月26日 21時) (レス) id: d996b1af9d (このIDを非表示/違反報告)
虚 - 夢主ちゃんの個性いいですね！！続き楽しみにしてますね！更新頑張って下さい！！ (2017年4月26日 21時) (レス) id: 0e313d130c (このIDを非表示/違反報告)
華ヶ崎レオ(プロフ) - 柚子さん» ありがとうございます(o´艸`)頑張ります！ (2017年4月26日 19時) (レス) id: d996b1af9d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華ヶ崎レオ
| 作成日時：2017年4月24日 23時
