第26話 遊園地 6 ページ26
閉園まで、残り１時間程となった頃
監「ねぇ、最後に観覧車乗らない？」
監督さんの提案で観覧車に向かうと、閉園時間が近いせいかあまり並んでいなかった。
監「すぐ乗れそうだね。」
貴「そうですね。」
「お待たせしましたー！
どうぞお乗り下さい！」
ゴンドラの扉が開かれた瞬間
監「そーれ！」
咲「えいっ！！」
貴「え？」
真「ちょっ」
監督さんと咲也くんに背中を強く押され、ゴンドラの中に入ってしまった。
貴「監督さん！？」
監督さんと咲也くんはニコニコしながら手を振っていた。
真「…ったく」
貴「仕方ないね」
ゆっくりと登っていくゴンドラの外は、もう薄暗く街の明かりが目立ち始めていた。
貴「綺麗だね」
真「うん」
再来週か。
絶対、お父さんを私の演技で…
真「A」
貴「え？何？」
突然真澄くんは私の座るところに手をつき、顔を近づけてきた。
貴「ん！？」
真「他のこと考えないで。
今は、ここに俺とAしかいないんだから」
貴「ちょっと？！
ゴンドラが傾いちゃうよ…！」
真「お願い、俺だけを見て」
真澄くんは私の指に、自分の指を絡めた。
貴「真澄…くん……？」
真「大好き…
いや、愛してる、A」
真澄くんの唇が私の唇に重なった。
なんでか、初めての時よりドキドキしている。
彼は少し離れると、何度もキスを繰り返した。
貴「ま、すみ、く…」
すると、突然口の中に舌が入り込んできた。
本当に突然のことで怖くなり、真澄くんの腕を掴んでしまった。
私はただ、身を任せることしかできなかった。
やっと離れた時、私はぼーっとしていた。
真「……ごめん」
真澄くんは首筋に顔を埋めた。
真「なんか、突然不安になって…
一緒にいるのに寂しくて、Aがどこかに行ってしまったらって考えるとわけわかんなくなった…」
貴「…どこにも行かないって、言ったでしょ？」
私は真澄くんの頭を撫で、ギュッと抱きしめた。
真「……いつも不安になる。
考えれば考えるほど辛くなって、勝手に被害妄想して怖くなる」
私の手を握る真澄くんは、微かに震えていた。
そうだった。
彼はまだ、高校2年生だった。
真「Aを信用してないわけじゃないのに、すぐ疑うし…
もう俺、彼氏失格かもしれない…」
貴「そんなことないよ。」
私は彼の背中を撫でた。
貴「私は真澄くんの彼女でよかったと思ってる。」
真澄くん
私の本音、聞いて
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 114人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
杏仁豆腐(プロフ) - 華ヶ崎レオさん» そうなんですね！更新待ってます。頑張ってください！応援しています！ (2017年10月10日 15時) (
レス) id: 055d45d5a8 (このIDを非表示/違反報告)
華ヶ崎レオ(プロフ) - 杏仁豆腐さん» コメントありがとうございます！そうですね…長い間放置しすぎてましたね…今の小説が書き終えたらまたこちらを更新していこうかなと思います！ (2017年10月10日 14時) (レス) id: a8b7c32919 (このIDを非表示/違反報告)
杏仁豆腐(プロフ) - こんにちは！この作品とても面白くて何回も繰り返して読んでます！お忙しいとは思いますが更新して頂けると嬉しいです！続き楽しみにしています！ (2017年10月9日 13時) (レス) id: 055d45d5a8 (このIDを非表示/違反報告)
キタ(プロフ) - 若さん» ありがとうございます！！すごく嬉しいです…！頑張って更新せねば…！ (2017年4月16日 17時) (レス) id: d996b1af9d (このIDを非表示/違反報告)
若 - 遊園地デート（？）も楽しみなんですが、お父様との展開がとっても気になります!!更新心から楽しみにしています! (2017年4月16日 11時) (レス) id: 0ee8e816b8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：華ヶ崎レオ
| 作成日時：2017年4月5日 20時
