【A3!】ぐらぐらに揺らいで

第22話 遊園地 2 ページ22

監「お待たせー！！
見て見てー！じゃーーん！！」

貴「ちょ、監督さ…！」


グイグイと肩を押され、真澄くんの前で止まった。


監「どーよ！！」


顔を上げると、そこにはいつもと違う真澄くんがいた。

右耳の髪の毛をヘアピンでとめ、髪を上げている。

それは見惚れるほとかっこよく、こんな人が私の彼氏なのかと錯覚するぐらい……


そんな真澄くんは耳まで真っ赤にして口元を手で覆った。


真「…なんでそんな服……髪も……」

貴「か、監督さんにやってもらって…
やっぱりおかしいよね！こんな肌や足とか出して……！」


すると真澄くんは大きく首を振った。


真「ううん、すごく、すごく可愛い。
たまにはこういうのもいい…と思う」


私は笑って、ありがとう。と言った。


貴「真澄くんも、髪の毛とめてるんだ。」

真「う、うん」

貴「すごくかっこいいよ！」

真「……っ」

監「はーいはいはいはーい！そこまで！
そろそろ駅向かうよ〜」

咲「はーい！」


チラッと真澄くんの方を見ると、ほんのり顔を赤らめて微笑んでいた。


貴「……ふふふ」

真「え、何」

貴「なにもないよ」


すると彼は私の小指に自分の小指を絡めてきた。


貴「え、」

真「これならバレない」


監督さんの方は、咲也くんと楽しげにお話している。

咲也くんも監督さんとの会話に夢中だ。


貴「…そうだね」


私は嬉しくてつい笑ってしまった。

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