第5話 ページ5
「すみませーん」
貴「はーい、少々お待ちください！」
両手に空のグラスいっぱいに持ち、ホールをチャカチャカ動き回る。
今日に限ってお客さんが死ぬほど多い。
まじで、多い！！
「Aさん、これオーダー間違い！」
貴「え！？ごめんなさい！！」
「忙しい日はやっちゃうよね！
俺やっとくからこれ運んで！」
貴「ありがとうございます！」
貴「ありがとうございます。
またのご来店お待ちしております」
最後のお客様を見送り、扉がしまった瞬間その場にしゃがみ込んだ。
貴「つ、疲れた…」
「お疲れ様」
貴「オーダーミスしてすみませんした。
もうちょいしっかり確認しておけば…」
「いーのいーの。
今日めちゃくちゃ忙しかったし、Aさん入ったばかりだから仕方ないよ。
次気をつけような」
貴「はい。
レジ締めしてきますね」
私はレジの中のお札を数えた。
アズール先輩達が不在な時に忙しいとかなりホールが詰まる。
しかもオーダーもミスっちゃったし。
貴「はーぁ…」
そう考えるとスイッチ入ればテキパキ動けるフロイド先輩凄いなぁ。
どんなに忙しくてもオーダー間違えないし、接客完璧だし。
貴「引きずってても仕方ないか」
私はレジ締め報告書を持って事務所に入った。
アズ「おや、お疲れ様です」
貴「アズール先輩、お疲れ様です。
帰ってたんすね」
アズ「えぇ、いまさっきですけど。
あ、報告書預かります」
貴「あれ？
2人は？」
アズ「今日は帰らせましたよ」
貴「そうですか」
少し話したかったんだけどな。
残念。
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作者名：華ヶ崎レオ
| 作成日時：2023年4月16日 17時
